中日・祖父江大輔が引退、イップスとの苦闘を語る

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◇渋谷真コラム・龍の背に乗って◇20日、中日3―0ヤクルト(バンテリンドームナゴヤ)◆中日・祖父江大輔、これが最後の「眼光ビーム」! 中日のエースピッチャー、祖父江大輔選手が、引退セレモニーを執り行った

彼は自身の引退を告げる際、ファンやチームメイトの前で、「僕、イップスなんですよ」と告白した

イップスとは、選手が技術的なスキルに自信を失い、正常にプレイできなくなる状態を指す

特に野球では、送球時に不安感を抱えることが多い

祖父江選手がイップスを初めて感じたのは、2015年のある試合での出来事だった

一塁線のバント処理に失敗し、悪送球をしたことで、その後2軍に降格することとなった

「それまでは送球も得意だった」と自らを振り返る祖父江選手は、それ以降、彼の心には大きなトラウマが残ったという

彼はコーチからのアドバイスを受け続けたが、思うように改善できなかった

イップスという状況に苦しみながらも、祖父江選手は巧みな対策を講じた

「バントをされる前提で、スライダーしか投げないようにしました」と彼は述べた

失敗を恐れずに三振を狙う戦略に変更し、自らの弱みを克服する代わりに他の技術で補おうとしたのである

彼の引退に際し、球団はセレモニーの場を設けた

祖父江選手は成功者として名を刻むが、これからの野球人生において「できたこと」だけでなく「できなかったこと」についても語ってほしいと願っている

彼の苦労と努力の物語は、同じような苦しみを抱える後輩たちに対して大きな励みとなるに違いない

祖父江選手の告白は、イップスという現象に苦しむ多くの選手にとって重要なものである。自身の経験を語ることで、同じような困難に直面している後輩たちにとって、希望の光となるかもしれない。引退セレモニーでの彼の言葉は、選手たちが直面する不安やプレッシャーへの理解を深めるきっかけとなるだろう。
キーワード解説

  • イップスとは?自分の技術に自信を失うことで、特に競技中に正常なプレイができなくなる状態を指します。野球では、送球時にプレッシャーを感じ、ミスが続く選手が多く見られます。
  • 送球とは?ボールを投げる行為のことで、ピッチャーが打者に対してボールを投げることも含まれます。正確さが求められ、イップスにより制御できなくなることが選手の悩みの一つです。
  • スライダーとは?横に曲がる変則的な球種の一つで、ピッチャーが打者を騙すための重要な投球技術です。祖父江選手はイップス対策として、スライダーを多用しました。

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