彼はこの日、2005年の藤川球児(阪神)および2015年のバリオス(ソフトバンク)に並ぶNPB歴代1位タイとなる17試合連続ホールド(H)を達成した
及川投手は登板後、ファンの拍手に迎えられながらマウンドを降り、「単純にうれしいです
本当にいろんな人に助けてもらいながらの記録なので、感謝の気持ちを忘れずに」と感慨深く語った
今季65試合目の登板でも、淡々とした投球を見せ、先頭打者の林をフルカウントから内角カットボールで空振り三振に仕留めるなど、安定感のあるパフォーマンスを披露した
その後、わずか6球の投球で藤川監督から交代を告げられ、「本当ならシャットダウンして休みでも良かったんですけど
目指すべきところがあるのは、限られたプレーヤーだけですから」と指揮官は説明した
及川選手は、21試合連続ホールドポイント(HP)を記録し、藤川監督が樹立した球団記録を抜いて単独1位に立った
高卒6年目でのブレークの裏には、先輩投手高橋遥人からのアドバイスがあった
及川投手は「去年、ツーシームが良くなくて…高橋遥人さんに相談しました」と語る
ツーシームの落差に悩んでいた及川は、高橋から「スプリットのように落ちる系のツーシームで、高さで勝負するボールだから(ベースの)横幅から外れたらバッターの反応もない」とのアドバイスを受け、手首の使い方を修正した
これにより、及川投手は昨季から一貫してパフォーマンスを向上させている
今季の防御率は驚異の0・89を誇り、45ホールドはNPB歴代5位タイの記録で、最優秀中継ぎのタイトル獲得も現実味を帯びてきている
及川投手は「(連続Hは)年間通して投げていないと達成できない記録だと思うし、そこは自分が求めていたところ
今年だけに限らず、来年、再来年と続けていけるように頑張ります」と今後への意気込みも語った
覚醒した左腕が、前人未到の領域に足を踏み入れる
(萩原翔)及川投手の記録達成は、彼の成長の証であり、阪神タイガースにとっても明るいニュースです。若手選手が先輩からアドバイスを受け入れ、挑戦を続ける姿は素晴らしい張り切りを感じさせます。今後のさらなる活躍に期待が寄せられます。
キーワード解説
- ホールドとは?:ホールドは、投手が試合の勝敗に影響を与えずに登板し、試合を有利に進めた場合に与えられる記録で、主にリリーバー投手に適用されます。
- 防御率とは?:防御率は、投手の成績を示す指標の一つで、9イニングごとに与えた失点の平均を表します。数値が低いほど投手のパフォーマンスが良いとされます。
- 中継ぎ投手とは?:試合中に先発投手の後に登板し、試合の流れをつくる役割を持つ投手を指します。勝敗に直接関わる場面での重要な役割を果たします。

