阪神、若手選手中心のチーム構成で安定した強さを維持

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2025年9月30日、阪神タイガース (以下、阪神) がセ・リーグを独走し、2年ぶりのリーグ優勝を達成した

19年以来7年連続でAクラス入りを果たす安定した強さの要因は、生え抜き選手を中心に据えたチーム作りにある

この戦略は、同チームが18年オフにオリックスからFA(フリーエージェント)選手の西勇輝を獲得した後も続いており、以降はFA補強を行わず、自前の選手育成に注力している

過去の阪神は、2000年代から2010年代前半にかけて、メジャーリーグから復帰した選手やFAで外部のスター選手を積極的に獲得してきた

具体的には、片岡篤史や金本知憲、伊良部秀輝、新井貴浩といった選手たちが、主力としてチームを牽引していた

しかし、長期的な視点でみると、FA選手の衰えが目立つと、一気にチームの競争力が低下するリスクがあることが指摘されている

このような背景から、阪神は監督として金本知憲氏を迎えた当初、若手選手を育て上げながら勝つというチーム作りを目指した

しかし、結果として就任3年目にして最下位に低迷し、辞任に追い込まれた

それでも生え抜き選手を重視する姿勢は変わらず、現在もその方針は継続されている

ドラフト戦略と育成の成果

金本元監督時代にドラフト指名された選手たち、すなわち坂本誠志郎、大山悠輔、才木浩人、高橋遥人は、現在の阪神の主力として活躍している

スポーツ解説者たちは、阪神のドラフト戦略に対して高い評価をしている

特に2016年ドラフトで1位指名された大山は、当時「大学ビッグ3」と呼ばれていた他の有望選手たちが注目される中での指名であり、これが阪神の大胆な選択であったことが証明されている

選手名 指名年 指名順位
大山悠輔 2016年 1位
高橋遥人 2017年 2位
青柳晃洋 2015年 5位
佐藤輝明 2020年 1位
また、2020年のドラフトでは、佐藤輝明、伊藤将司、村上頌樹、中野拓夢など、今の阪神を支える選手を多数獲得しており、これは「黄金ドラフト」として称されている

他球団のスカウトによると、現在の阪神のチーム事情は、かつてのV9時代の巨人のチーム作りに似ているといわれる

阪神の若手選手を中心としたチーム構成が、安定した強さの源泉であることは明らかです。特に、自前の選手育成に注力する姿勢が、彼らの将来を明るくしています。最近のドラフト戦略でも、目先の強さではなく、長期的な成長を見据えた選手指名が評価されています。これは、未来に向けた阪神の戦略において大きな役割を果たすことでしょう。
キーワード解説

  • セ・リーグとは?:日本のプロ野球におけるリーグの一つで、阪神はこのリーグで優勝を果たした。
  • FA(フリーエージェント)とは?:選手が所属する球団から自由に移籍できる制度で、選手が自分の意思で新たな球団と契約できる。
  • ドラフトとは?:日本のプロ野球で新たな選手を獲得するための制度で、チームは選手を指名して契約を結ぶ。

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