このシーズン中、特に注目を集める存在となったのが栄枝裕貴捕手(27)である
栄枝はシーズンの大半を1軍に在籍しながらも、試合出場がわずか8試合に留まった
シーズン中盤の7月、雨天のため室内練習場で行われた練習時、栄枝は先発投手と並んで歩きながらコミュニケーションをとっていた
この姿からは彼の高い準備力と待機姿勢が感じられた
栄枝は「実際に試合に出て経験を積んでいないため、先発投手との感覚を一致させる必要がある」と述べており、この準備が試合でのパフォーマンスに繋がることを強調している
今季は4月3日のDeNA戦で自身初のフル出場を果たすも、3打席無安打に終わりチームは敗戦した
その後は6月1日の広島戦まで約2ヶ月間出場機会がなく、8月4日には初の出場選手登録抹消
8月19日に復帰し、9月19日に再度抹消された後、再び1軍に戻ったのは10月2日であった
1ヶ月以上の1軍離脱もあったが、栄枝は常に準備を怠ることなく続けていたのだ
栄枝の準備力はコミュニケーションだけに留まらず、先発投手がキャッチボールを行っている際にも発揮されていた
彼は中腰になりネット越しに投げられるボールを凝視し、球筋を見極めていた
「状態が出るのはピッチングだけではなく、キャッチボールでもわかる
良いところに投げられている場合は、良いピッチングにつながる」と彼は考えている
ベンチスタートが多かった栄枝は、急に訪れる出番に備えてできる限りの準備を行い、その姿勢は単なる野球選手としてだけでなく、どんな職業の人にも学びがあるものであると言える
【阪神担当=塚本光】阪神の栄枝選手は、試合出場が少ない中でもしっかりと準備を続ける姿勢が印象的です。試合経験がない選手でも、コミュニケーションを大事にし、準備を怠らないことが大切だと改めて感じました。準備力は単なるスポーツだけに留まらず、どんな仕事にも必要なスキルだと気付かされます。
キーワード解説
- 準備力とは? 近年、スポーツやビジネスにおいて重要視される「準備力」とは、予想外の機会や変化に対応できるよう、事前に準備を整える力のことです。
- キャッチボールとは? キャッチボールとは、野球やその他のスポーツで行われる、プレイヤー同士がボールを投げ合う練習のことで、基本的な技術を鍛えるために不可欠です。

