DeNA、CSファーストステージでのビジター席配分を巡り賛否の波紋
2025年10月11日、横浜スタジアムにて行われるプロ野球・クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージにおいて、横浜DeNAベイスターズが東京読売ジャイアンツと対戦しますこの試合はCSの初戦であり、DeNAが本拠地開催権を手にしたことを意味します
しかし、球団が発表した観客の座席配分について、議論が巻き起こっています
通常、球場にはビジターファン専用のエリアが設けられるのが一般的ですが、今回DeNAは左翼席を全て「ホーム指定席」として販売し、ビジターファンには左翼ポール上部のウィング席のみを使用させる決断をしました
この方針に対し、ファンからは「ビジターファンへのリスペクトが欠けている」という声がSNS上で挙がりました
他の球団のビジター席の取り扱いを見てみると、たとえば阪神タイガースは甲子園球場の左翼席上段をわずか2ブロックしかビジターファンに提供しておらず、広島東洋カープではマツダスタジアムの三塁側上部に独立したビジターパフォーマンス席があります
このように、他の球団でもビジターファンの座席が制限されるケースは多く、DeNAの決定は珍しくはありません
DeNAのチケット部門は、この座席配分に関して「多くの職員が反対意見を持っていた」と明かしますが、最終的には「全てをベイスターズファンで埋めたい」という目的のもと、決断に至りました
彼らは、選手に与える声援やホームアドバンテージを最大化するため、「試合開始時の来場率」や「声援量」が勝利に直結するとの認識を持っているため、選手へのアンケートも実施しました
ウィング席に配置されるビジター席の数は、レギュラーシーズンの約900席に対して、約1100席と増加します
このような対策にも関わらず、「リスペクトは忘れない」と球団は強調しています
過去3年間と比較して、チケットの申し込み数も大きく伸びており、CS当日には全方向からの声援を一体感を持って届けたいという企画も進んでいます
イベント当日は、観客が一斉にカラーボードを掲げて人文字を作る演出も計画されており、選手たちへの圧倒的な声援をもたらそうと意気込んでいます
球団担当者は「選手たちを勇気づける景色と声援を期待している」と語っています
DeNAがビジター席の配分を狭めた試みは賛否が分かれる内容ですが、ファンの応援環境を整えるための決断とも言えます。選手たちへの声援が試合の結果に影響を及ぼすという意識を持つ球団の姿勢は注目に値します。
キーワード解説
- クライマックスシリーズとは?プロ野球のポストシーズンにおける企画で、各リーグの上位チームが勝ち抜きをかけて戦うトーナメントのことを指します。
- ホームアドバンテージとは?ホームチームが試合を行う際に、見慣れた環境やファンの声援から得られる心理的な有利さのことです。
- ビジター席とは?対戦相手のファンが応援するために特別に設けられた座席のことで、主に対戦チームの応援団が使います。

