この試合の中で、特に注目を集めたのは、巨人の先発投手・山崎伊織が一塁へのけん制球でボークを取られた場面です
元NPB審判員の坂井遼太郎さんがこの状況について、SNSを通じて詳細に解説しました
ボークとは？
ボークは、投手が適切な投球動作を行わない場合に適用されるルールですこの場合、投手が投球動作を途中で変更したと見なされ、走者が進塁する権利が与えられる、またはボールカウントが加算されることになります
山崎投手のけん制球の状況
坂井さんは、ボークが取られた理由について、「野球規則第6.02（a）（1）」に基づくものであると指摘しています具体的には、山崎投手がセットポジションで一旦静止した後、右足の膝を曲げてからけん制動作に入ったことが問題視されたのです
この膝を曲げる動作が「投球動作の開始」と見なされ、結果としてけん制動作を行うとボーク扱いとなりました
審判に求められる注意力
坂井さんは「投手の膝や上体の動きが、打者や走者、そして審判にとって、投球かどうかを判断する重要なサインである」と述べており、微細な動作が一瞬で試合の流れを変える可能性があることを強調しました特にプロレベルでは、走者がそのわずかな動きに反応してスタートを切るため、審判が細心の注意を払う必要があるのです
まとめ
今回のボーク判定は、非常に繊細な動作に基づくものでしたが、審判がこれを逃してしまうと試合に不公平が生じる恐れがあります坂井さんは、この「数センチ・数ミリの世界」を見極めることが、プロ審判にとって最も神経を使うポイントの一つであると結論づけました
このボーク判定は、プロ野球の厳格なルール運用を象徴する出来事であり、審判の目がいかに重要であるかを示しています。微細なダイナミクスが試合の結果に大きな影響を与えるため、選手も審判も両者が正しい役割を果たすことが求められます。
キーワード解説
- ボークとは？ 投手が正しい投球動作を行わない場合に適用されるルールで、走者が進塁する権利を得たり、ボールカウントが加算されることがある。
- 投球動作の開始とは？ 投手がボールを投げるための動きを始めることで、これが適切でない場合にボークとされることがある。
