彼は94年にドラフト1位でオリックスに入団し、その直後に起きた地震で自宅が被災した経験を持つ
当時嘉勢選手は高校生で、神戸市での新人合同自主トレーニングに参加していた
地震の際、彼は自宅で母親と弟と一緒に寝ており、大きなタンスが倒れかけたものの、父親の迅速な対応により命に別状はなかった
「死ぬ一歩手前やった」と彼は振り返る
震災により新人合同自主トレが中止となり、球団との連絡も遅れたため、彼は自宅で待機を余儀なくされた
プロ野球生活が前代未聞の形でスタートした中、現役生活では6年目に投手から外野手へ転向
彼はその後も「元祖二刀流」として知られ、多くのファンに愛される存在となった
ちなみに「二刀流」とは、選手が打撃と投球の両方でプレーすることを指し、近年では大谷翔平選手が世界的に注目されている
また、嘉勢選手は阪神打撃投手に転身し、昨年で20年目を迎えた
彼は関西球団一筋で30年を過ごし、心の中には常に被災地への思いが抱いているという
「今の阪神の選手はほとんど生まれる前の話
地震はいつどこで起こるか分からない」と嘉勢選手は語り、後輩たちにその教訓を伝えようとしている
毎年、震災の日が近づくと、彼は思いを馳せ、「生まれて一度も関西から出ていない」自分として、この経験を語り継いでいくことの重要性を訴えている
阪神・嘉勢敏弘選手の振り返りから、震災の影響やプロ生活の苦労が伺えます。彼の経験は、後輩選手たちにとって貴重な教訓となるでしょう。このような歴史を語り継ぐことは、大切な文化を守ることでもあります。
キーワード解説
- ドラフト1位とは?:プロ野球の選手選抜制度において、各球団が新人選手を選ぶ際に最も優れた選手に与えられる順位のこと。
- 自主トレとは?:選手がチームの公式練習ではなく、自身の判断で行うトレーニングのこと。
- 二刀流とは?:一人の選手が投手と野手の両方の役割をこなすこと。

