新たに就任した相川亮二監督(49)のもと、横須賀の練習施設DOCKでは、投内連係やバントシフトなどチームプレーの練習にこれまで以上の時間が割かれている
今季のDeNAは守備でミスが出る一方、攻撃で「あと1本」が出ず競り負けたケースが多かった
「それは“今年は”じゃなく、“今年も”です」と相川監督は強調し、連係プレーの練習を増やした目的を力説した
「4点、5点、6点と得点したら当然勝てる可能性は高くなりますが、1点、2点しか取れなかったので負けました、では優勝できない
(逆に)その1点、2点の展開になれば勝てるチームにならないといけません
」 今季はリーグ1位の510得点を挙げた半面、失点は456と優勝した阪神の352より104点も多く、これらの成績は相川監督にとって重要な課題だ
「だから競った時にチームとしてどんなプレーがしっかりできるか、それが今一番必要なことなんですよ」と監督は強調する
細かいプレーを重点的に強化するのかと尋ねられると、「細かいことではなく当たり前のこと」とキッパリ
この方針が徹底されれば、大ざっぱなイメージもあったDeNAの野球が来年から変わる可能性がある
“相川イズム”に共鳴しているのが、入来祐作二軍チーフ投手戦術・育成コーチ(53)だ
「これからベイスターズの野球は変わらなければいけない
バッテリーを中心とした守りをもっと強化し、細かいプレーをきちんとやれるチームにしていく
僕たちへの話(初日の訓示)でも監督は最初にそういうことを言われていましたから」と述べる
捕手出身の監督である相川監督についても注目が集まっている
「私はオリックスで(2021~23年の)3年間、捕手出身の中嶋聡監督の下でコーチをやり、大変勉強になりました
元捕手の監督には、守備でも攻撃でも他のポジションでは見えないものが見えると思うんですよ
そういう相川監督の野球観を、僕もどんどん吸収したい」と入来コーチは語っている
相川監督の人柄について「亮二はハートが強いんだよ」と指摘したのは、田代富雄巡回打撃・育成コーチ(71)
相川監督が選手だった1995年からコーチとして接している古い付き合いだ
「細かい半面、リードやプレーを見てると、結構大胆になる時は大胆なんだよな
それはやっぱりメンタル面の強さがあるから
思い切った作戦を取ることもあると思う」と彼は話す
細心にして大胆な相川野球、ベールを脱ぐのが今から楽しみである
相川監督の就任により、DeNAが新たなスタートを切る期待が込められています。監督自身が捕手出身であるため、守備に対する意識が高まり、今後のチームの成長が期待されます。特に、細かいプレーだけでなく、試合展開に応じた柔軟な戦術が展開されることは、ファンにとっても魅力的な要素です。
キーワード解説
- 相川監督とは?:相川亮二監督はプロ野球チームDeNAの新監督で、選手としても捕手として活躍した経歴を持つ。監督としての方針は、細かいプレーに留まらず、当たり前のことをしっかり行うことに重きを置いている。
- 投内連係とは?:投内連係は、ピッチャーと内野手が連携してプレーすることを指す。例えば、ランナーが出た場合にどのようにしてアウトを取るかの指示や動きなど、守備の連携を強化する重要なプレーだ。
- バントシフトとは?:バントシフトは、バントを仕掛けられる可能性がある場面で守備位置を変更することを指す。これにより、バントを阻止しやすくする戦術の一つだ。

