このランキングでは、先発投手が15人、救援投手が14人を含む合計29人が選出され、全体の58%を占めている
これは近年のFA市場の動向を反映したもので、特にトップレベルの打者が各球団で便利に起用されやすくなっている中で、中堅クラスの野手に関しては各球団が自前の若手の育成を優先する姿勢が強まっているためだ
一方で、投手は常に需要が高く、故障やパフォーマンスの不安定さも加わって、シーズンを通して5人の先発投手で乗り越えることは困難とされている
このため、2024年には大型契約50件のうち31件が投手に支払われる見込みであり、この傾向は今オフも続くと考えられている
ランクインした日本選手たちにも目が奪われる
12位には東京ヤクルトスワローズの村上宗隆(26)が選ばれ、彼は本塁打王の実力を持つ若手スラッガーとして各球団が長期契約を望む存在と評されている
契約は6~7年と予想され、年俸は約2200万ドル(約33億9000万円)と見込まれている
18位にはシカゴ・カブスからFAとなった今永昇太(32)が登場し、2年契約での年俸は1900万~2000万ドル(約29億3000万円~30億8000万円)とされている
また20位には埼玉西武ライオンズの今井達也(27)が入り、4~5年の契約で年俸は1600万~2000万ドル(約24億6000万円~30億8000万円)となっている
これらの選手たちが評価される一方で、ファングラフスの評価が他の米メディアに対してやや控えめであるのは、日本プロ野球(NPB)の特異な打低環境を考慮しているためだ
実際、今井は2025年に防御率1.92を記録したが、ファングラフスは「その数値をそのままメジャーリーグに当てはめるのは危険」との見解を示している
また、21位には読売ジャイアンツの岡本和真(30)がランクインし、彼に対しては3~4年の契約で年俸1600万~1800万ドル(約24億6000万円~27億7000万円)が見込まれている
岡本は「突出したスーパースターではないが、安定感のある中軸打者」との評価を受けており、契約の内容には選手側と球団側の双方にメリットがあるボーナスやオプション条項が組み込まれることが予測されている
今回のランキングは、特に投手が高く評価されている点が興味深いです。選手がMLBで成功するためには、多くの要因が絡むため、FA市場の動向に注目が集まります。日本選手の活躍も期待され、彼らがどのようにメジャーでも通用するかが見どころです。
キーワード解説
- ファングラフスとは?:米国のデータ分析サイトであり、選手のパフォーマンスの詳細なデータや統計を提供することで知られています。
- フリーエージェント(FA)とは?:契約期間が終了した選手が、他のチームと自由に契約交渉ができる権利のことです。
- 本塁打王とは?:シーズン中に最も多く本塁打を打った選手に与えられる称号です。
- 防御率とは?:投手が許した自責点を元に、9イニングあたりの平均点を算出するもので、投手の実力を示す重要な指標です。

