有原航平インタビュー後編…プロ11年目、33歳を迎えた投手としての現在地
プロの世界では、ほんの少しの選択が状況を180度変えることがあるソフトバンク・有原航平投手は今季開幕から不安定な投球を続けていたが、ある試合での決断が彼の運命を好転させた
その試合とは、4月25日の楽天戦で、ピンチに直面した際、彼は普段とは異なる決断をした
この試合の4回裏、二死三塁という窮地で4番打者・鈴木大地と対峙した有原は、初球から133キロの外角チェンジアップを決め、続く150キロの外角ストレート、144キロの内角カットボールを投げ分け3球で鈴木を追い込んだ
4球目のチェンジアップがファウルになった後、彼は思い切って151キロのストレートを選択
これが打者を抑えるきっかけとなり、ピンチを脱出した
有原はこのストレートに賭けた理由を次のように語った
「いつもなら絶対にチェンジアップを投げる場面だった」と
開幕からの不調を思い返すと、彼は先発初戦で6回に一挙に6失点した試合や、その後の投球にも悩まされ続けていた
しかし、その時の決断によって彼は新たな道を見出し、この試合での好投をきっかけに、以降の連勝街道へと繋がる結果となった
プロ11年目を迎えた有原は、選手としての成長を語りつつ、長いキャリアがゆえに変化が難しいことも認める
しかし、彼は「一度それを置いておいて、目の前のバッターを全力で抑えることに集中した」と言い切り、自分を再構築する重要性を強調した
結果として、6月以降は8連勝を含む14勝を挙げ、リーグ連覇の立役者となり、2年連続の最多勝を目指して突き進んでいる
自らのピッチングスタイルを見直した有原の成長は、多くの選手にも示唆を与えるものと言える
彼は「チャンスを与えられた時、今の自分を試すべきだ」と後輩たちにメッセージを送った
プロの厳しさは続くが、有原の努力と意欲がさらなる飛躍を導くことが期待される
有原航平投手のインタビューは、彼自身の成長とプロの厳しさを改めて感じさせる内容でした。特に、一度成功した方法に固執せず、新たな挑戦をする姿勢が印象的でした。彼の経験は、多くの若い選手たちにも大いに参考になるでしょう。反省し、また挑戦することが成功のカギであるというメッセージが伝わってきました。
キーワード解説
- チェンジアップとは？投球において変化球の一つで、速球よりも遅い球速で投げられるため、バッターがタイミングを外されやすい球種です。
- ストレートとは？直線的な軌道で投げられる速球で、通常最もスピードが出るため、バッターにとって最も厄介な球種の一つです。
- 最多勝とは？プロ野球において、シーズン中に最も多くの勝利を挙げた投手に与えられるタイトルです。
