彼はプロ野球巨人で180勝を挙げ、名エースとして名を馳せたが、入団直後は投手としての自信を失い、実は野手転向の危機に瀕していた
斎藤氏の輝かしい成績と苦悩
斎藤氏は、プロ入りからの数々の記録を持ち、最多勝5回、最優秀防御率3回、最高勝率3回を達成し、歴代の巨人投手としてその名を刻んだしかし、彼のキャリアの初期は、実を結ぶ前の苦難の連続だった
特にイースタン・リーグでのパフォーマンスが悪化し、名将である須藤豊氏から「野手転向が検討される」との声が上がっていたことは、彼にとって大きなショックだった
野手転向の危機
須藤氏は「彼を河埜和正さんの後釜にしたら、10年は大丈夫だ」と語り、斎藤氏にとってそれはかなりのプレッシャーとなった江川氏も当時を振り返り、「彼の守備が上手かったので、野手入りの話が現実味を帯びた
」と語った
運命を変えた監督の訪問
7月のある日、斎藤氏は2軍の練習で新たな運命の扉を開くことになる藤田元司監督が突然、2軍の練習に訪れ、「腕下げてごらん」と指示をした
これにより、彼はサイドスロー気味に投げることで、カーブが驚くほど曲がることを体験
それが彼の自信を取り戻すきっかけとなり、「藤田さんが僕を助けるためにここまで来てくれた」と感謝の意を表明した
斎藤雅樹氏の体験談は、中々知られていない選手の苦悩を浮き彫りにします。名プレーヤーも苦しい時期を乗り越えることで、真の自分を見つけることができる。スポーツの世界では、指導者の助言が時に選手の運命を変えることもあるのだと感じさせられました。
キーワード解説
- サイドスローとは?投球フォームの一種で、肩よりも低い位置からボールを投げる投げ方。
- イースタン・リーグとは?日本のプロ野球の下部リーグで、選手の育成や調整に使われる。
- 多摩川グラウンドとは?2軍の練習場がある東京・多摩川に位置し、選手たちの重要な練習場となっている。

