その中で特に注目を集めているのが、阪神タイガースの投手・岩貞祐太選手だ
彼のこの冬の経験が、プロ野球の舞台でいかに影響を与えたのか、詳しく見ていく
即戦力と期待されながら2年間は結果が残せず
岩貞選手は、横浜商科大学から2013年にドラフト1位で阪神に入団したその際、即戦力として先発ローテーション入りが期待されたが、1年目は6試合、2年目は5試合の登板にとどまり、防御率も4点台と苦しいスタートを切った
プロ入り前は三振を多く奪うピッチングスタイルが持ち味だったが、「ボールがシュートしてしまう悪い癖があった
」と振り返る岩貞選手
その結果、「このままでは似たような成績しか残せないのでは?」という危機感を抱いていた
そこで、ボールの質を改善するためにフォーム改造に取り組み、当時の投手コーチとのシャドウピッチングに熱心に励んだ
台湾で飛躍のキッカケを掴みプロ野球史上初の快挙達成へ
AEBでの経験は、岩貞選手に決定的な変化をもたらした「最初の登板から面白いように三振が取れて、大学時代のような投球スタイルを再現できた」と自信を持って語る岩貞選手は、5試合で2勝、防御率0.53を記録
17回投げて27奪三振という驚異的な数字を残した
帰国後の自主トレーニングでは、先輩の能見篤史からボールを褒められ、自らの投球への信頼を深めた
3年目には開幕ローテーション入りを果たし、初戦では7回12奪三振という快投でシーズン初勝利を挙げた
更に、プロ野球史上初の3試合連続二桁奪三振を達成
左腕としての安定した活躍により、2020年からは中継ぎへと転向
2023年には50試合で防御率2.70を記録し、通算300試合登板を達成した
さらに、岩貞選手は「このオフシーズン、妥協せずにやることが活躍には必須」と若い選手たちへのエールを送った
岩貞祐太選手の成長物語は、決して一朝一夕のものではなく、厳しい環境での努力の連続であった。特にAWBでの成功が彼の自信を深め、プロ野球史上初の快挙に繋がるとは、選手にとっての経験の大切さを物語っている。彼の言葉には、後に続く若手選手たちへの貴重なメッセージが込められており、多くの人にとっての励みとなるだろう。
キーワード解説
- AWBとは?アジア・ウインター・ベースボールリーグ(AWB)は、冬季にアジアの選手が集まり、競技力向上を図るリーグです。
- 三振とは?野球において、打者が3回の投球でボールにバットを当てられずにアウトになることを指します。
- プロ野球とは?日本のプロスポーツリーグのひとつで、野球をプレイする選手たちが競い合うリーグです。

