かつては高卒選手は5〜6年の育成期間が期待されていた時代もあったが、球団の判断は年々厳しくなり、選手の将来的な伸びしろが早期に判断される傾向が強まっている
高卒選手の状況とプロ野球の変化
元投手で野球解説者の武田一浩氏は、現在のプロ野球は即戦力選手を求める傾向にあると述べている阪神とソフトバンクは既に完成度の高いチームを形成しており、ドラフトでも将来の戦力として高校生を獲得している
しかし、ドラフト1位の風間と森木が戦力外となったことは、若手選手の成長過程での厳しい現実を反映している
彼らの同級生は大学の4年生と同じであり、すでにプロでの実績がなければ、高卒で入団した選手が評価を得るのは難しい
早熟型選手のリスク
武田氏によると、最近の選手はアマチュア時代から完成度が高い選手が多いため、プロ入り後に伸びしろが少ない場合が多いという特に早熟型の選手は、アマチュア時代に高いレベルで活躍したにもかかわらず、プロレベルでの成長が難しいことがある
森木選手は中学時代に150キロを記録し、高校でも154キロを達成した「スーパー中学生」として知られたが、プロ入り後は一軍の登板も果たせず、結果が残せなかった
風間選手と森木選手のこれまでの道のり
風間選手はノースアジア大明桜高で甲子園に出場し、157キロを計測して注目されたが、プロ入り後は故障やイップスに悩まされ、一軍登板はゼロで育成契約にその結果、今季のオフに戦力外通告を受けた
森木選手も育成契約となり、二軍では期待外れの結果を残し、戦力外通告に至った
風間球打選手と森木大智選手がドラフト1位という期待を背負いながらも、わずか4年で戦力外通告を受けたことは、プロ野球界の厳しい現実を物語っています。期待が高いだけに、若手選手に求められる成果のプレッシャーも大きくなっているようです。特に、アマチュア時代に活躍した選手の多くが、プロ入り後に成長が見込まれないケースが増えている点には注意が必要です。
キーワード解説
- ドラフト1位とは?:プロ野球におけるドラフトで、最も高い順位で指名された選手のことを指します。チームから特に期待される選手です。
- 戦力外通告とは?:チームが選手に対して契約を更新しないことを告げる行為で、選手はチームを去ることになります。
- 育成契約とは?:若手選手の育成を目的とした契約形態で、1軍登録されずに育成される選手を含むことが多いです。
- イップスとは?:精神的な要因により、特定の技術を発揮できなくなる状態を指します。特に投手に多く見られます。
- 高卒選手とは?:高校から直接プロに進む選手のことを指します。大学を経ずにプロ入りする選手は、高卒選手と呼ばれます。

