駒沢大学の田中早斗さん、後輩たちへの努力で恩返し

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◇成長できた場で恩返し 「自分を成長させてくれた場所への恩返しです」と語るのは、駒沢大学3年生の田中早斗さん(20)

田中さんは2022年に卒業した野球部のOBであり、甲子園出場の夢を後輩に託し、彼らの練習を手伝っている

手伝いを始めたのは2023年1月

そのきっかけは、大学に進学した夏に中野大地監督から「練習を手伝ってほしい」と頼まれたことだった

田中さんは2021年の夏、千葉大会準々決勝で中央学院に0-6で敗れ、選手としての道を終焉した

甲子園出場の目標を果たせなかったが、「千葉黎明で野球に打ち込んだ日々は人生で最も貴重な経験だった」と振り返る

彼は「人間的にも成長させてくれた部と指導者に恩返しがしたい」との思いから、自宅のある千葉市から八街市の同校グラウンドまで週2日通い続けている

田中さんの後輩たちに悔しい思いをさせたくないという気持ちも強い

引退した際の悔しさは今でも鮮明だ

「同じ思いをさせないために、伝えられることはしっかり伝えたい」と選手たちを見つめながら、練習ではノックや打撃投手を務めている

特に、選手時代は打撃に自信があったため、選手からの相談にも親身になってアドバイスを行っている

技術指導においては、客観的な視点が重要だと考え、自身の体験を生かしている

打撃指導では選手の振りを動画で撮影し、自己のイメージとのギャップを埋めるための手助けをしている

守備練習でも、細部にわたる動作を観察し、選手たちに必要な指摘を行っている

「細かい動作ほど自分では気づきにくいので、周囲からのフィードバックが大切」と田中さんは説明する

田中さんは3人兄弟の真ん中で、弟の真寛選手(2年)は同じく千葉黎明で捕手として活動している

自宅ではプロ野球を観ながら意見を交わしたり、練習のプレーを見て気づいたことを弟に伝えたりしている

選手時代に果たせなかった甲子園出場

今年、後輩たちは完敗した中央学院に対し、昨秋の県大会で7-1で勝利した

田中さんは「自分たちの借りを後輩が返してくれた

甲子園出場は本当にうれしい」と喜びを表現し、「まずは甲子園を楽しんで、自分たちらしい野球をしてほしい」とエールを送った

田中早斗さんの取り組みは、後輩たちを思いやる素晴らしいものです。自らの経験を生かして若い選手を育てる姿勢は、多くの人に感動を与えます。自分たちの恵まれた環境に感謝し、その恩を返そうとする姿は、野球だけでなく他のスポーツや生活においても重要な価値観です。
キーワード解説

  • 恩返しとは?:恩返しとは、自分を育ててくれた人や場所に対して感謝の気持ちを行動で示すことです。
  • 甲子園とは?:甲子園は日本の高校野球の全国大会のことで、多くの高校球児の夢の舞台です。
  • 打撃指導とは?:打撃指導は、選手がボールを打つ技術を向上させるための訓練やアドバイスを行うことを指します。
  • 守備練習とは?:守備練習は、選手が守備(守ること)の技術を磨くための訓練で、捕球や投球の技術を向上させます。

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