王貞治氏が長嶋茂雄氏を追悼、プロ野球界の巨星への感謝の言葉

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プロ野球の歴史に名を刻む選手であり、現在はソフトバンクの球団会長を務める王貞治氏(85)が、6月3日、長嶋茂雄氏の自宅を訪問し、彼の死を悼む姿が報道陣に捉えられた

王氏は1965年から9年連続で日本一に貢献した「ON砲」として名を馳せ、長嶋氏とは深い絆で結ばれていた

王氏は訪問後、記者団に対して「誰にでも来るんでしょうけど、やっぱり一番来てほしくない人に来ちゃったよね」と心情を吐露

この言葉は、彼が長嶋氏をどれほど大切な存在として考えていたかを示している

二人の交流は59年にさかのぼる

王氏は早稲田実業高を卒業後、巨人に入団し、長嶋氏と同部屋でキャンプを共にしていた

「4人兄弟の末っ子で自由気ままに育てられた私が、長嶋さんには随分失礼なことをした

寝相は悪いし、いびきもかいた」と振り返り、当時の楽しい思い出に思いを馳せた

長嶋氏について王氏は「とにかく特別」と評価し、彼のユーモアや明るさ、不思議な魅力が彼を鮮烈な存在にしたと称賛した

王氏は長嶋氏の存在感には及ばないとし、バットによって存在感を示すしかなかったと語り、「ホームランを打てるようになったのは、彼にもっと近づきたいという思いからだった」と明かした

引退後は共に監督として、日本シリーズで対戦する機会もあった

2000年、日本シリーズで巨人の指揮を執る長嶋氏と、福岡ダイエーホークス(現ソフトバンク)の監督として臨む王氏は、世紀の変わり目に「ON決戦」を実現

「本当に特別な素晴らしい日本シリーズだったが、心の中では勝ちたかった」と本音も語った

長嶋氏への思いを問われると、「プロ野球選手は皆、長嶋さんの方を向いていた

常に彼の存在が頭の中にあった

それぐらい大きな存在で、他の人にはそんなことができなかった

感謝の言葉で全てを表せると思う」と熱く想いを語った

王貞治氏の長嶋茂雄氏への追悼は、彼自身の貴重な体験や彼を通じての成長を振り返る良い機会となった。両者は日本の野球界において特別な存在であり、その絆や競争関係がどれほど影響を与えたかを考えると、ファンにとっても感慨深い瞬間だったと言える。
キーワード解説

  • ON砲とは? ON砲とは、王貞治(王)選手と長嶋茂雄(長嶋)選手のコンビを指し、巨人軍の黄金時代を築いた非常に有名なバッター二人のことで、プロ野球界において特別な地位を占めています。
  • 日本シリーズとは? 日本シリーズは、プロ野球の各リーグ(セ・リーグとパ・リーグ)でシーズンを制したチームが、年間チャンピオンを決めるために対戦する一大イベントです。

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