パワーは相手に脅威
6月6日の楽天戦（東京ドーム）で、巨人は0対2と完封負けを喫し、昨年6月以来の5連敗これにより順位は4位に転落した
試合では、相手先発のスペンサー・ハワードに対し、巨人はわずか4安打に終わった
チャンスが訪れたのは、7回の二死一塁の場面で、リチャードが代打として起用された
しかし、彼は外角に逃げる7球目のスライダーに空振り三振を喫し、13打席連続無安打で打率.108と苦しんでいる状況だ
それでも、他球団の首脳陣は「リチャードが打席に立つと非常に怖い
甘く入った球を打たれると、すぐにスタンドに運ばれる」と、彼のパワーに警戒を強めている
交流戦の4試合で巨人打線は惜しくも5得点にとどまり、チームとしては好調とは言えないが、果たしてリチャードが救世主となることができるのだろうか
確かに彼の飛距離は球界屈指だが、確実性は課題
ソフトバンク時代にはウエスタン・リーグで5年連続本塁打王に輝いたが、一軍での定着には至らなかった
今年は栗原陵矢のケガで「八番・三塁」のポジションで6試合に連続スタメン出場したものの、22打数2安打の成績で打率.091、0本塁打という結果に終わり、4月5日に登録抹消を余儀なくされた
シーズン中のトレードに評価
リチャードの巨人への電撃トレードは、5月12日に発表されたトレードの背景には、四番の岡本和真が左肘靭帯を損傷し長期離脱する事態があった
これに伴い、巨人はパワーヒッターを探しており、リチャードがその候補に名を連ねることとなった
野球評論家の伊原春樹氏は、「思うように成長できなかった選手に新しい環境を与えるのは非常に良いことです
特に、何度もチャンスを与えられながら結果を残せなかった選手にとって、新しいユニフォームを着ることで、先入観がなくなり、再評価される可能性があります」とトレードの意義を強調した
伊原氏は自身の経験を交えつつ、「シーズン途中の移籍が活発になることで、球界全体がもっと元気になるはず」と期待を寄せている
今後のリチャードの動向が注目される
キーワード解説
- トレードとは？選手がチームを移動すること。
- パワーヒッターとは？長打力がある選手。
- 打率とは？選手の打撃の成功率を示す数値。
- 靭帯とは？関節の安定性を保つための組織。
