この勝利により、西武は貯金を再び3に戻しましたが、パリーグの上位3球団が全て勝利したため、首位の日本ハムとのゲーム差は2・5のままとなり、順位も変動はありませんでした
試合のハイライト
試合後、西口監督は「8回の攻撃は見ていて気持ちがよかったみんなが何とかつないで、結果につながったと思います」と語り、チームの団結を称賛しました
また、「広島との3連敗から戻ってきて、今日は何とかしてやろうという気持ちが出たいい試合だった」とも述べ、選手たちの意気込みを評価しました
セ・リーグのスモールベースボールに対する危機感
一方で、西武の今井達也投手(27)と隅田知一郎投手(25)は、セ・リーグのスモールベースボール(少ない得点で試合を運ぶ戦術)に対して危機感を抱いています今井は今季最悪の5失点を喫した7日の広島戦では、相手打者による3つの盗塁が2失点を引き起こしました
また、この日も隅田が阪神に4回までに4回の盗塁(近本2回、熊谷、佐藤輝各1回)を許し、試合の流れを相手に握られる場面が見受けられました
選手の特性と投球スタイル
西武のチーム関係者は「今井と隅田がどういう特徴のピッチャーかは広く知られているそこを徹底的に研究してきたのかもしれません」と指摘しました
今井は「足体型」、隅田は「腕体型」という異なる特徴を持ちます
これらの特徴が、クリニックなどでの技術指導を通じて、対戦相手に読まれやすくなっている可能性が指摘されています
今後の課題
今井は下半身主導でピッチングを行い、始動は必ず足からスタートしますこのため、始動部分の動作解析が徹底され、対策が施された可能性も考えられます
一方の隅田は上半身主導で、始動ポイントはグラブ周辺に位置するため、「一塁けん制が来ない場面で走られた」との分析もされており、相手打線の効果的な走塁に直面しています
今後は、他のパ・リーグのチームもセ・リーグのスモールベースボールを模倣してくることが予想されます
西武は今季発覚したクセを矯正することで、次回以降の対戦に備える必要があるでしょう
両選手にとって、こうした駆け引きが投球において重要な要素となることは間違いありません
今回の試合では西武が逆転勝利を収めましたが、セ・リーグのスモールベースボールに対する危機感が顕在化しました。今井と隅田の投球スタイルが研究され、相手チームに対応されている点が印象的です。西武は、今後これらの課題にどう立ち向かうかが注目されます。
キーワード解説
- スモールベースボールとは?:少ない得点で試合を運び、効率よく勝利を目指す戦略のこと。
- 盗塁とは?:走者が次の塁に進むために、投球の瞬間に走ることを指します。
- ピッチングとは?:野球において投手がボールを打者に投げる行為を意味します。
- 動作解析とは?:選手の動きや動作を科学的に分析し、改善点を見つける手法を言います。

