3日に89歳で亡くなった巨人終身名誉監督の長嶋茂雄さんの母校・佐倉は、7月12日に初戦の2回戦で千葉工と対戦する
佐倉高校野球部の奥村武広監督(62)は、尊敬する先輩である長嶋さんの精神を、長嶋さんの現役時代を知らない選手たちに伝授してきた
監督は「長嶋さんが佐倉高校のOBということで、いろんなところで注目されている
私たちの世代よりも若い選手たちにこそ、長嶋さんの“野球道”をしっかり感じ取ってもらいたい」と語り、長嶋さんの精神を受け継いだナインが、彼に捧げる勝利を目指すことを公言した
長嶋さんの訃報があった3日は、佐倉高校野球部が試験期間中であった
練習再開の6日に、選手たちは長嶋さんに黙とうを捧げ、その後のミーティングで監督は「勝負に厳しい部分も重要だが、明るくプレーすることが野球の本質である」と選手たちに教えた
指導者としての奥村監督も、長嶋さんの高校時代の同期である奈良誠さんからの教えを思い出しながら、「長嶋さんはあまりいいかげんな練習はしない」という言葉を選手たちに伝えている
長嶋さんが立っていたグラウンドは今もそのままで、練習の合間には選手たちが三塁ベースに集合し、「プレーがうまくいかない時は気合を入れ直す」との伝統が続いている
奥村監督は監督として、常に長嶋さんを意識しながら指導を行っており、「ミスターはどんな時代も、佐倉ナインの道しるべだ」と語った
また、7日と8日の練習試合では喪章をつけて挑むことになり、「袖についている物が何かを意識していいムードで戦ってほしい」と選手たちに激励の言葉を送った
長嶋茂雄さんの精神が息づく佐倉ナインの弔いの勝利が期待されている
長嶋茂雄さんの訃報が衝撃を呼ぶ中、佐倉高校野球部がその精神を受け継ぐ姿勢が印象的でした。監督が選手たちに伝える“野球道”は、単なるプレースタイルだけでなく、心構えや仲間との絆を重んじるものであり、これからの大会でも期待が持てます。
キーワード解説
- 長嶋茂雄とは?プロ野球の巨人軍に長年所属し、選手・監督として愛された選手。ひたむきな努力と高い技術で知られ、ファンから「ミスター」と呼ばれた。
- 野球道とは?プロやアマチュア問わず、選手が大切にする精神的な指針やプレースタイルを指す。技術だけでなく、スポーツマンシップや人間性も含まれる。
- 喪章とは?故人を偲ぶために袖や帽子に着ける黒い布のこと。特に大切な人が亡くなった時に用いられる、敬意を表すためのシンボル。

