狩野氏は群馬県立前橋工高の強打の捕手として期待されており、プロスポーツ選手としての将来が大きく期待されていた
しかし、彼は高校3年の夏の大会が終わるまで、どのプロ野球球団がスカウトに訪れているかをまったく知らなかったという
加えて、前橋工高の野球部には、高校選手が直接プロ入りしないという後援会長の方針が存在していた
しかし、狩野氏はその壁を乗り越え、父・宏治さんの後押しを受けてプロ入りへの道を切り開いていくことになる
高校生活の終わりと進路の選択
2000年夏、前橋工は群馬大会決勝で桐生第一に敗れ、甲子園出場の夢は絶たれた主将として「4番・捕手」として戦った狩野氏は、その無念から涙を流しつつも進路について悩むことになる
「この先、大学に行くのか、社会人に行くのか、野球を続けたいがどうなるのか」と途方に暮れていたが、同時にプロへの憧れも芽生えていた
進路相談と新たな希望
進路相談の際、監督から各種チームの興味について知らされて初めて、プロや大学、社会人からの関心を実感「その中で大学には行かない方がいいと感じた」と語る狩野氏は、社会人ではなくプロを選びたいという強い思いがあった
しかし、その選択肢には壁が立ちはだかっていた
父の決断と応援
後援会長は「高校生の野手はプロに行かない方がいい」との考えを持ち、狩野氏の進路に否定的だったしかし、彼の意志は固く、父が後援会長に直接交渉することとなった
「ウチの息子がプロに行きたいと思っています」と言い切る父の姿が、狩野氏には誇らしく映ったという 最終的に、狩野氏はプロの道を歩む決意を固め、父のサポートがその原動力となったことを感謝している
狩野氏の「オヤジがかっこよかった」という言葉からも、親子の信頼と愛情の深さがうかがえる
狩野恵輔氏のストーリーは、夢を追うことの大切さと、支えてくれる家族の存在を思い起こさせます。特に父親が息子の夢に対して真摯に向き合った姿勢は、親の愛情の深さを感じさせます。このような背景があったことで、狩野氏はプロの選手としての第一歩を踏み出すことができたのだと感じました。
キーワード解説
- ドラフトとは?プロスポーツ選手を選ぶための特別な選考会のこと。選手はこの場で自分の未来を決められる機会となる。
- 後援会とは?特定のスポーツチームや選手を支援する団体のこと。資金や設備など、さまざまなサポートを提供する。
- 捕手とは?野球におけるポジションの一つで、投手のボールを受ける役割を担う選手のこと。ゲームの戦略に重要な役割を果たす。

