吉田孝司さん、プロ野球の道を支えた先輩との思い出
巨人やＤｅＮＡで長年にわたり編成部長を務めた吉田孝司さん（78）が、かつての先輩であり名捕手の森昌彦（祇晶）氏との貴重な思い出を語った森氏は「V9の頭脳」と称され、川上哲治監督から絶大な信頼を受けていた捕手であった
吉田さんの入団前から活躍しており、彼にとってはまさに“越えられない存在”であった
吉田さんは現役時代、森氏の影響を強く受けながらも自身のキャリアを築くために努力を重ねた
入団からの試練と成長
吉田さんは1965年に巨人に入団初年度は3試合、2年目は1試合、3年目は11試合と少しずつ出場機会を増やし、5年目の1969年にはついに1軍に定着、56試合に出場した
しかし、その背後には森氏という formidable opponent（強敵）がいた
吉田さんは「すごいキャッチャーだったから」と自らの努力を語りつつ、森氏の存在がいかに自分を引き立てたかを感じ取っていた
大一番の厳しさ
吉田さんは、「巨人-阪神」といった重要な試合では、どんなに自分が成果を上げていても監督に森氏が選ばれることが多かったその悔しさを押し殺しながらも、「森さんはキャッチャーの怖さを知っていたから」こそ、自分も勝負に出ると牧野茂ヘッドコーチから励まされた
こうした後押しが、吉田さんの捕手としてのリード理論に大きな影響を与えた
信頼の礎
吉田さんは、渡辺秀武投手とのバッテリーを組み、共に10勝以上を挙げた成功を振り返るその中で、ノーヒットノーランを達成した試合では、渡辺投手から完全に信頼を受けていると感じられた
これにより、自身の成長を実感することができた
時を経ての振り返り
1974年には初めて捕手としての出場試合数で森氏を上回り、遂に正捕手の座を獲得するしかし、同時に森氏は現役引退を迎え、複雑な感情を抱くこととなった
吉田さん自身は「プロフェッショナル」として森氏を認めつつ、常にライバル意識を持ち続けていたことを回想した
吉田孝司さんは、プロ野球界における先輩との関係や成長を振り返り、自身のキャリアに与えた影響について語った。特に、森昌彦氏という存在がどれだけ大きかったかを強調する一方で、自身のスタイルを確立する努力も怠らなかったことが印象的である。プロ野球選手としての厳しい競争の中で、多くのことを学び、より良い選手へと成長していく過程がうかがえる。
キーワード解説
- キャッチャーとは？捕手とも呼ばれ、野球のポジションの一つ。ピッチャーが投げた球を受け止め、試合全体の戦略を考える重要な役割を持つ。
- リードとは？キャッチャーがピッチャーに対してどのように攻めるか、どの球種を選ぶかという判断をすること。これにより、打者に対する投球の戦略が決まる。
- ノーヒットノーランとは？ピッチャーが試合中に相手チームに一度もヒットを許さずに投げきること。非常に価値のある快挙で、ピッチャーの実力を示す証でもある。
