その理由は、連続安打が10試合で途切れたことだけではなく、今季初めての1試合2三振を喫したからである
交流戦での活躍
大盛選手は、交流戦においてその存在感を示した例えば、8日の西武戦で今季の1本目のホームランを放ち、11日のロッテ戦では適時打を記録した
続く12日のロッテ戦では今季初先発を果たし、13日の日本ハム戦では1番バッターとして起用されるなど、打撃の調子を上げてきた
さらに、15日の日本ハム戦から交流戦の最終戦まで、実績のある選手たちを押しのけて「1番中堅」としてスタメン出場を続けている
過去の課題と今季の改善点
昨季までは、代走や守備固めの「切り札的存在」としての役割にとどまっていた大盛選手だが、その背景には三振の多さがあった三振率を見てみると、彼の1軍デビュー以降、2020年から昨季までの数値は、33.8%、46.3%、22.4%、31.0%と高い割合を示しており、昨年も28.6%であった
そのため、大盛選手はこのオフに三振を減らすために、多くのことを学び、実践してきた
具体的には、振り回すのではなく、スイングを小さくし、コンタクトを重視した打撃スタイルに見直した
その結果、今季の三振率は20.4%まで改善し、高い数字を維持している
攻撃のスタイルの変化
特に注目すべき点は、強く振ることにこだわりつつも、早いカウントでノーステップ打法へと切り替える工夫が見られることだこの新打法の効果が、安打数や打点、得点などの打撃成績に反映されており、20年のシーズン最高だった打率を大きく超えるペースで推移している
続くレギュラー争い
22日の楽天戦では、無安打2三振の結果となったが、ダイビングキャッチなど守備での活躍もあったこれにより、広島の外野手争いはまだまだ続く
大盛選手は、初めて先頭集団の1人としてプレーしており、今後は守りに入るのではなく、攻めの姿勢で挑むことが求められている
ジャーナリスト:前原淳大盛選手の交流戦でのプレーは、彼自身の成長と挑戦の証です。三振率を改善しつつ、新しいバッティングスタイルを確立することで、彼はチームにとって欠かせない存在になりつつあります。今後、さらなる進化が期待される選手と言えるでしょう。
キーワード解説
- 三振とは? 打席で選手がバッティングの際にボールを振り損ねてしまうことで、相手投手に対してアドバンテージを与えることになります。三振を減らすことは選手にとって重要な課題です。
- 代走とは? 本来のポジションの選手が疲れたり怪我した場合に、別の選手が代わりに走ることで試合に影響を与えます。守備固めと同様、チーム戦略の一部です。
- ノーステップ打法とは? スイングの際に、足を前に出さずに余分な動きを減らすバッティングスタイルです。これにより、コンタクト率が向上し、打率を改善できる可能性があります。

