阪神・藤川監督が情報管理徹底を強調、落合元監督との類似性が浮上

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阪神タイガースは、藤川球児監督(44)のもとで情報管理を重要視し、選手やコーチ、スタッフに対しても厳格なかん口令を敷いている

起用法や戦略に関する発言が禁じられるこの姿勢は、「嫌われた監督」として名を馳せた中日の落合博満元監督とも共通点が多くなってきた

チームは23日に、先発ローテの一角を担っていたルーキー左腕・伊原の登録を抹消した

次回登板までの間隔を考慮した措置と見られ、27日のヤクルト戦(神宮)から再開するリーグ戦に向けて先発投手陣の再編が決定された

しかし、甲子園球場で行われた投手指名練習に参加していた選手たちは、この件について一様に口をつぐんでいた

普段は明朗な報道対応で知られるエース・村上も「(次の)登板については、監督に聞いていただければ…」と曖昧なコメントをし、安藤投手コーチも「いろいろありますから

そういうことは言えません」と言葉を濁し、すぐにクラブハウスへと姿を消した

球団関係者によると、特に先発投手に関しては、起用法や戦略のみならず、相手チームへの印象すら話すことを禁じられているという

藤川監督の方針は、勝利の可能性を最大限に高めるために、あらゆる情報を外部に漏らさないことに徹底されており、すでにチーム全体に浸透している

昨秋の就任会見で藤川監督は「目指すべき指揮官像は岡田監督」と述べていたが、チームの輪郭が見え始める中で、周囲からは中日・落合元監督との類似点が指摘されている

落合元監督は2004年から2011年までの8年間で、リーグ優勝を4回、日本一を1度達成した名將で、その情報管理と厳格なかん口令は広く知られている

関係者は「情報の漏えいが発覚すれば、犯人捜しも徹底的に行った」と振り返る

藤川監督も冷静なリアリストとしての姿勢を崩さず、自身のことを「土佐の異骨相(いごっそう)」と称する

これは故郷・高知県の方言で「頑固で気骨ある男」を意味する

開幕前には「監督という職を引き受けたその瞬間から、『私(わたくし)』は存在しない」と語り、その覚悟を示していた藤川監督

シーズンは残り73試合を迎え、頂上を目指す険しい道のりは5号目に差し掛かろうとしている

藤川監督の情報管理の厳しさは、勝利を目指すための合理的な選択と言える。しかし、選手たちが厳しい規制の下で自由に発言できない状況は、時にチーム内のコミュニケーションに影響を与えるかもしれない。落合元監督との類似性が取り沙汰される中、藤川監督は自身のスタイルを貫くことに挑戦している。
キーワード解説

  • かん口令とは?情報の漏洩を防ぐために、選手やスタッフが特定の情報を話さないようにする規則のこと。
  • 戦略とは?特定の目的を達成するために取る行動や計画のことで、スポーツでは勝利を目指すための方針を指す。
  • 情報管理とは?外部への情報漏洩を防ぐための方法や取り組みを指し、特にスポーツ界においては、対戦相手に対する戦略の秘匿が重要とされる。

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