日本ハム、驚異的な完投数を記録—新庄監督の成功戦略とは?

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完投勝利を収めた加藤貴投手が、先輩投手と喜びを分かち合う姿が印象的だった日本ハム

その先発陣は、今シーズン驚異的な数字を叩き出している

パ・リーグの首位を行く日本ハムは、これまでに両リーグ断トツの完投数14試合を記録しており、さらにその完投を達成したのは6投手にも上る

これは、新庄剛志監督が好む先発完投というスタイルが成功していることを意味している

完投数の増加とその背景

新庄監督が目標に掲げたのは「完投王国21」

今季の完投数目標として、21試合を設定している

現時点で、すでにシーズンの半分も経過していない中で目標の3分の2に到達しているのだ

昨シーズンはチーム全体で11完投を果たしたのに対し、今シーズンはすでに14完投となっており、その数は次に多い広島の8完投に比べても倍近い差をつけている

完投を可能にする要因

過去のパフォーマンスを振り返ると、加藤武治投手コーチは完投のためには「七、八回でそれなりの球数を抑えた投球が求められる」と指摘

彼は、無駄な四球が減少していることが完投実現の要因の一つだと述べている

日本ハムのチーム与四球数は140で、これは12球団中で最も少ない

具体的な投球戦略

新庄監督は投手陣に四球を出さないことを強調し、特に2ボールから変化球でストライクを取ることを練習させている

これによって、投手たちはよりストライクゾーン内で勝負できるようになり、その効果が表れていることが明らかだ

選手の自信と競争感
加藤投手は「今日は完投できて良かった」と振り返り、他の投手たちとの競争感が実力向上に寄与していると述べた

こうした環境が選手同士で「俺も俺も」という意識を芽生えさせ、互いに刺激を与え合っている

また、新庄監督が選手のマネジメントにも配慮している点も重要で、ストイックな完投を追求しつつ、必要なコンディショニングを行うことで、最大限のパフォーマンスを引き出している

彼は「最初に投げたピッチャーが最後まで投げるのが楽しい」と述べ、プロ野球の伝統的な魅力を復活させたい気持ちを示している

日本ハムの今シーズンも、プロ野球の投手としての華、完投を追求し続ける姿勢が新たなトレンドの兆しを見せている

◆日本ハムのシーズン21完投の意義日本ハムが達成したシーズン内での完投数は、直近では2000年に記録した26完投(135試合)に匹敵する

パ・リーグ歴代での記録も視野に入れ、今後の試合でも注目が集まる

日本ハムが記録した完投数の多さは、選手たちの調整と投球戦略が成功している証拠です。新庄監督が強調する四球を減らすことや、選手同士の競争感はチーム全体を活気づける要素となっています。このような取り組みが、プロ野球の伝統的な魅力である完投というスタイルを復活させるかもしれません。
キーワード解説

  • 完投とは?完投は、野球において一人の投手が試合を最後まで投げきることを指します。これにより、投手は試合の流れを支配する重要な役割を果たします。
  • 四球とは?四球は、投手が打者に対してストライクゾーンに投球することなく、ボールを投げることで得られる出塁の機会です。四球が多いと、投手は余計な球数を投げなくてはいけなくなります。
  • 投球数とは?投球数は、投手が投げた球の総数を指します。投球数が多くなると、投手は体力を消耗し、完投の可能性が減少します。

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