しかし、内容は決して良好とは言えず、一回以外は毎回走者を出す苦しいピッチングでした
本紙評論家の彦野利勝さんは、「正直、大野自身が『全然ダメでした』と言うと思いますが、結果論としては本当に粘り強く投げていました」とたたえています
試合を振り返ると、大野のピッチングは制球が定まらず、特にストレートが高めに浮くことが多く見受けられました
ツーシーム系の球種は、すっぽ抜けたり、逆にたたきつけたりとバラつきがあったため、調子が良いとは言えませんでした
しかし、唯一カット気味の曲がり球で何とか試合をまとめました
受けたルーキー捕手の石伊も大変だったのではないかと思います
完全ではない状態でも打者を封じ込める手段は存在します
彦野さんは、4回に2死一、二塁の場面で、大盛選手を打ち取ったシーンがヒントになると語ります
この場面で、大野は左打者の大盛選手に対し、外角へのストライクを多用しました
そして、カウント1-1の後、内角のツーシームを投げてファウルを打たせ、その後外角へのフォークで遊飛に仕留めました
「ああいう攻め方は見え見えかもしれませんが、バッターには結構効くんです」と彦野さんは語っています
夏場を迎え、これからの修正点については「やっぱりもう1回真っすぐですね」と彦野さんは強調しました
大野のストレートが活きてくることで、さらなるイニングを投げる可能性が高くなると期待されています
次回の登板に向けた期待感も高まります
大野選手は、調子が悪い中でもなんとか粘り強く投げ切り、勝利を手にしました。改善の余地は残しつつも、ピッチングスタイルの工夫で結果を出した姿勢が印象的です。今後に期待が持てます。
キーワード解説
- エースとは? チームの中で最も信頼され、重要な役割を果たす先発投手のことを指します。
- 制球とは? 投手が投げたボールが狙った場所にしっかりと届くかどうかを示すことです。
- ツーシームとは? ボールに埋もれるように回転を加えることで、平行して進んだボールが打者向きに変化する球種です。

