これにより、球団は約50名以上の育成選手を抱え、若手育成に特化した新たなアプローチを始めている
支配下登録選手が上限70名である中、大量の育成選手を登録することで選手層の厚さを確保し、チーム強化を図っている
シーズン中には異例の“韓国遠征”を実施
ソフトバンクの3軍は、1軍や2軍のような公式リーグ戦が存在しないため、対戦相手を自ら探し出す「マッチメイク」を行っている例えば、ソフトバンク、巨人、西武などが3軍戦を実施しており、独立リーグや大学の野球部と対戦を重ねることで、実戦経験を積んでいる
その中でも、国境を越えてチームを送り込む取り組みは、ソフトバンクだけが行っている
ソフトバンクは2012年から毎年3軍のチームを韓国に派遣し、KBO(韓国プロ野球)2軍チームと試合を行っている
この韓国遠征では、過去に千賀滉大(現ニューヨーク・メッツ)や甲斐拓也(現巨人)などの著名な選手たちも参加し、育成の成果を磨いている
今年も若手選手たちは、5月22日に日本を出発し、韓国ではハンファイーグルス、KTウィズ、起亜タイガースの2軍チームと対戦
全9試合の結果は6勝3敗となり、充実した経験を積むことができた
ソフトバンクのゼネラルマネージャーである三笠杉彦氏は、「若手育成の要は実戦の場を増やすことであり、その対戦相手はできるだけ強い方が良い」と強調した
ソフトバンクが「4軍」を導入し、韓国への遠征を行うことで、若手選手の育成に力を入れている姿勢は評価される。特に他球団が実施しない国際的な経験を積ませる点は、選手たちにとって貴重な機会と言える。彼らが将来の主力として活躍するための基盤が、このような取り組みの中で築かれているのだろう。
キーワード解説
- 3軍とは?:プロ野球チーム内で、1軍や2軍とは別に設けられた部隊で、主に若手選手を育成する役割を持つ。
- KBOとは?:韓国プロ野球の略称で、韓国におけるプロ野球リーグのこと。レベルが高い選手が揃うことで有名。
- マッチメイクとは?:試合を行う相手を自ら探し、設定すること。リーグ戦がない場合の対戦方法。

