九回の表に登板した羽田は、5番手としてマウンドに上がり、最初の2人を簡単に打ち取ったが、その後のピッチングで問題が起こった
羽田は、3人目の打者である寺地に対してユニホームをかすめる死球を与えてしまう
そして続く打者、安田に対する初球、彼の133キロのスライダーがすっぽ抜け、安田の頭部を直撃するという衝撃的な結果に
これにより場内は一時騒然となった
この事態に対し、主審の深谷球審は「羽田投手は危険球として退場と致します」と宣告した
危険球とは、投手が意図せずバッターの頭部や体にボールを当てることで、特に頭部への死球は非常に危険とされる
羽田は、退場の際に安田に向かって謝罪の意を込めて帽子を脱いだものの、安田も手を上げてその行為に応え、ベンチへ戻ることとなった
その後、安田は一塁走者として試合を続行し、不幸中の幸いとはいえ、選手同士の配慮とスポーツマンシップが見られる場面となった
今回の試合で発生した羽田投手の退場は、危険球がもたらす重大なリスクを改めて思い知らされる出来事だった。球場では一瞬の静寂の後に選手やファンの心配が広がり、安田選手が無事であったことには安堵する声が上がった。安全を第一に考えるとともに、スポーツマンシップに基づく互いの配慮が際立った試合であった。
キーワード解説
- 危険球とは?:野球において、投手が投じたボールが意図せずバッターの頭部や体に当たることを指す。特に頭部への当たりは大変危険とされ、審判の判断によって退場処分になることがある。
- スライダーとは?:スライダーは、投手が投げる球種の一つで、速球よりも少し遅めに投げられるボールで、横に curving しながら進む。そのため、打者にとっては非常に打ちにくい球となる。

