しかし、51勝34敗という成績は依然として6割の勝率を維持しており、2位の巨人とは8.5ゲームの差をつけている
さらには、今月中のマジック点灯を期待する声もある中、注目されるのが阪神特有の課題、いわゆる“死のロード”だ
第107回全国高等学校野球選手権大会、通称「夏の甲子園」は8月5日から22日まで開催される
この期間、阪神はビジター戦が続き、選手たちにとって厳しい状況が予想される
具体的には、阪神は7月26日と27日の対DeNA戦、29日から31日の対広島戦を甲子園で戦った後、8月1日に神宮球場で行われるヤクルト戦から“死のロード”が始まる
阪神は1935年に創設された球団で、プロ野球の中では巨人に次ぐ歴史を誇るが、リーグ優勝は10回、日本一は2回と、その汚名を返上するには至っていない
特に、1950年代から70年代にかけては、優勝争いに絡むものの、あと一歩で優勝を逃すケースが多く、これは“死のロード”がその一因として指摘されている
具体的には、8月になると夏の甲子園の影響で約1ヶ月間にわたり、阪神はビジターゲームの連続が強いられる
そのため、選手の負担が大きく、連敗を重ねて優勝争いから脱落することが多発するのだ
“死のロード”に負けない体力と栄養管理
野球解説者の江本孟紀氏は、阪神が毎年8月にブレイクする理由として“死のロード”を挙げており、実際にその影響を経験してきた彼によると、長期のビジター生活は選手の体力に大きな影響を与えるという特に、猛暑が続く中での試合は、食欲減退に繋がり、体重や体力の低下を招くことも多いという
ホームゲームであれば自宅でリラックスした食事が可能だが、ビジター戦は毎日外食となり、栄養バランスが崩れやすくなる
しかし、近年の阪神は過去の歴史を覆すような成績を収めており、2000年代に入ってからは2003年、2005年、2023年にリーグ優勝を果たすなど、チームとしての成長も見られる
ファンの中でも“死のロード”という言葉があまり使われなくなっている側面もあり、過去の負の連鎖を断ち切る時期が来たのかもしれない
阪神タイガースの“死のロード”は、長年にわたりチームに影を落としてきた問題です。近年は、過去の成績を振り返りながらも、食事や体力管理に注意を払い、優勝争いへと持ち込む努力が見られます。彼らがこの厳しい夏を乗り越え、今後の成績にどう影響を与えるか注目です。
キーワード解説
- 死のロードとは？ 「死のロード」とは、阪神タイガースが夏の甲子園期間中にビジターゲームが続くため、選手の疲労が蓄積しやすい状況を指します。この期間に連敗が多く、優勝争いから脱落することが多かったため、こう呼ばれています。
- マジック点灯とは？ マジック点灯とは、リーグ優勝への可能性を示す数字のことで、チームが残りの試合をすべて勝ち、他のチームに負けが続くことによって、優勝が決まるまでに必要な勝利数を示します。
- 栄養管理とは？ 栄養管理とは、特定の目的に応じて食事を調整することです。スポーツ選手にとっては、体力を維持し、パフォーマンスを最大限に引き出すために重要な要素となります。
