この試合では、六回に2点を奪われて3点差とされた場面で、エース荒木大虎（たいが）投手に代わり新田投手がマウンドに登場した
新田投手は「荒木の分もしっかりカバーして抑えよう」と決意し、続く打者2人を三者凡退に抑えることで、チームの流れを引き戻した
彼は、二つ上の兄に憧れ、その兄がエースを務めた広島新庄に入学した経緯がある
兄は2年前の準決勝で広島商に敗北し、その涙を見た新田選手は「自分の代は絶対に甲子園に行く」と心に決めていた
この日、残る2回を三者凡退に抑える働きを見せたが、3連覇を狙う強豪・広陵に追いつくことはできなかった
それでも、新田投手は試合後、「100点満点です」と笑顔で答え、自身のピッチングを振り返った
「今まで投げた中で一番楽しかった
ここまでやってきてよかったです」と感慨深い様子で語った
新田蓮投手の活躍は決して無駄ではなく、彼のピッチングからはプロ野球選手としての将来を感じさせるものがあった。広島新庄の選手たちが目指す甲子園への思いを、彼は一身に背負っている。試合の結果は悔しいものとなったが、その経験は彼の成長に繋がるはずである。
キーワード解説
- 新田蓮投手とは？：広島新庄高校の3年生投手で、試合ではエース投手の荒木大虎の後を引き継ぎ、しっかりと抑える役割を果たした若手選手。
- 甲子園とは？：全国高等学校野球選手権大会の通称で、日本の高校野球の頂点を決める大会。毎年多くの高校が参加し、優勝を目指す。
- 三者凡退とは？：野球において、1イニングで相手チームの選手を3人すべてアウトにすること。ピッチャーが非常に優れたプレイをしたことを示す。
