「ジャビットカップチャンピオン大会2025」の抽選会で、辻監督が指導者向けの講演会を開催
2025年7月20日、東京都内で行われた小学生軟式野球大会「ジャビットカップチャンピオン大会2025」の抽選会において、滋賀県にある多賀少年野球クラブの辻正人監督が、指導者を対象とした講演会を行いましたこの抽選会は、オフシーズンに向けた学童野球の重要性を再確認する場として位置づけられています
巨人の野球振興部がこの講演会を企画した理由は、指導者が変化し続ける必要があるからです
講演会には、各チームの指導者や関係者が参加し、辻監督の話に耳を傾けました
辻監督は、3度の日本一という輝かしい成績を有し、数多くの甲子園出場選手を輩出している実績を持っています
約1時間半にわたり、自身の経験をもとにした育成論やチーム運営について率直に語り、学童野球の重要性を訴えました
指導方針の変更についても語り、多賀少年野球クラブは創設当初は勝利を優先する厳しい練習を行い、全国大会に出場したものの、選手が集まらず苦難を経験しました
2018年に方針転換を行い、「脱・スポ根」として高圧的な指導を改め、子どもたちが自由にプレーできる環境を整えました
この「脳(ノー)サイン野球」は、選手たちが主体的にプレーすることを推進し、その結果全国統一優勝を果たしました
講演会でも、「強いだけのチームには選手は集まらない」という辻監督の言葉に参加者は納得し、質疑応答では「指導ではなく“言葉”で失敗していませんか?」などの意見が交わされました
指導者には変化を恐れず、チームの運営を見直すことが求められています
野球人口減少への対策としての道筋
講演の中で、辻監督は「野球人口を増やすためには、子どもたちに『野球は楽しい、やりたい』と感じさせることが重要だ」と強調しました過去の罵声や暴力が支配していた指導は、子どもたちを遠ざける原因となります
野球界を変えるためには、指導者自らが学び、成長することが求められます
巨人の野球振興部次長である石田和之氏は、「学童野球の指導者は、失敗も成功も経験しながら常にアップデートしている
今回はその様子を辻監督から知る貴重な機会となる」と語りました
辻監督自身、「全てがスムーズにいったわけではなく、失敗を経て現在に至る」と自らの過去を振り返りながら、未来に向けたメッセージを伝えました
指導者には次世代を担う若者を育てる大きな責任があります
今後、どのようにして彼らが喜んで続けられる環境を整えるかが、野球界の未来にとって重要な鍵となるでしょう
この講演会は、野球界が抱える問題を解決するための重要な場となりました。指導者がどのように育成と環境を見直すかが、今後の野球人口の促進に繋がることを期待します。子どもたちが楽しくプレーできる環境が整うことで、未来のスター選手たちが育つでしょう。
キーワード解説
- 学童野球とは?子どもたちが参加する野球のことを指し、将来のプロ野球選手を育むための基盤の役割を果たしています。
- 指導者とは?子どもたちにスポーツを教え、成長をサポートする人で、技術だけでなく心の成長も大切にする役割が求められます。
- 育成論とは?若い選手の成長を考え、どのように教えるかについての考え方や理論を指します。

