この大会はアジアの若手選手たちに競技の機会を提供することを目的としており、柴田氏自身の特異な野球キャリアがその立ち上げの原動力となっています
ベーチェット病との闘い
柴田氏は中学3年生のとき、国指定の難病・ベーチェット病を発症しましたベーチェット病とは、免疫系が正常な細胞を攻撃してしまう自己免疫疾患で、口内炎や皮膚症状が現れることが多い病気です
彼は猛烈な痛みや高熱に悩まされながらも、野球への情熱を捨てることはありませんでした
厳しい野球生活
病気の影響で、愛工大名電高では練習時間が1時間に制限され、通常の練習メニューとは異なる特別な調整を強いられましたまた主治医からは「腸が破れるからヘッドスライディングはするな」と注意され、野球の技術を磨くことがいかに難しいかを苦しみながら経験しました
甲子園への道
高校3年生の夏、柴田氏はついに甲子園出場を果たします「治療とリハビリに耐えてきたことが報われた瞬間でした
涙が止まらなかった」とその感想を述べ、彼にとって甲子園は「人生を変えるイベント」となりました
明治大学での挑戦
その後、明治大学に進学し、同級生である野村祐輔や阿部寿樹と共に全国制覇を経験しますが、大学2年時にはイップスという投手特有の精神的な疾患に苦しむことになります「ボールがコントロールできなくなる」という経験は、彼にとって新たな試練となりました
これらの経験が、アジア甲子園の設立に至る根幹となっているのです
柴田氏は自身の苦しい道のりを経て、今後アジアにおける野球の普及に尽力する意欲を示しています
柴田章吾氏の物語は、逆境を乗り越え、成功を手にすることの重要性を示しています。病気や精神的な障害に直面しながらも、彼が情熱を持って目指すアジア甲子園の設立は、多くの若手選手たちへの大きな希望となることでしょう。
キーワード解説
- ベーチェット病とは?自己免疫疾患の一つで、免疫系が自分の体の細胞を攻撃することから、口内炎や皮膚病変などが現れます。
- イップスとは?特に投手が精神的な原因でボールを思った通りに投げられなくなる状態を指します。この状態は、選手にとって大きな心理的ストレスとなります。

