中村勝彦事務局長は、都内でのプロ野球12球団による理事会・実行委員会において、来季から拡大ベースの導入を検討していると公表した
この新しい規則では、本塁を除く各ベースのサイズが、現在の約38センチからおよそ4センチ四方に大型化される見込みだ
この拡大ベース導入の目的の一つは、盗塁数の向上が期待されるためである
盗塁とは、走者が投球や打撃の隙をついて、次の塁に進むことを指す
メジャーリーグ(MLB)では、2023年から同様の改善策が取り入れられ、ベースサイズの増加とピッチクロック、けん制回数の制限が導入されたことで、盗塁成功率の向上が観察されている
具体的には、メジャーではベースのサイズを3インチ(約7.6センチ)増加させたことによって、各塁間の距離が短縮され、盗塁が容易になったことが示唆されている
日本の今回の拡大ベースは4センチ四方のサイズ変更であるため、メジャーほどの大きな影響はないが、それでもベース間の距離は確実に短縮され、選手たちにとっては有利になることが予想される
過去のデータを見ると、1972年に阪急の福本豊が樹立した盗塁のシーズン日本記録106盗塁という驚異的な数字に対し、昨年のセ・リーグの盗塁王は阪神の近本で19盗塁であった
さらに2023年のシーズンでは、近本選手が27盗塁、パ・リーグではソフトバンクの周東選手が33盗塁を記録しており、来季の拡大ベース導入により、両選手ともさらなる盗塁数の増加が期待される
2000年代における盗塁数の多い選手は、阪神の赤星が2004年にマークした64盗塁であるが、次シーズンにおけるルール変更が、各球団の盗塁数や作戦にどのような変化をもたらすのか、注目が集まる
プロ野球における拡大ベース導入の検討は、選手やチームにさまざまな影響を与えることが予想されます。特に盗塁に関しては、塁間距離の短縮が成功率を向上させる可能性があります。各球団の作戦も進化するかもしれず、ファンにとっても新たな楽しみが増えることでしょう。来季が待ち遠しいです。
キーワード解説
- 拡大ベースとは?:拡大ベースは、野球の各塁のサイズを大きくすることで、走者が塁に到達しやすくするための改良です。
- 盗塁とは?:盗塁は、走者が投球や打撃の隙をついて、次の塁に進むアクションのことで、試合の流れを大きく変える可能性があります。
- ピッチクロックとは?:ピッチクロックは、投手がボールを投げるまでの制限時間を設けるルールで、試合のリズムを速めます。

