彼は心身ともに疲れを感じながらも、9回のマウンドに立つ姿勢を崩していません
反省のきっかけとなったのは、8月26日の阪神戦でのセーブ失敗です
この試合では、2対0の9回に1点を返され、二死一塁の場面で外角高めの直球を大山悠輔に捉えられ、逆転の2ランを打たれてしまいました
入江はこの失敗を通じて、「自分のストレートに過信があった」と明かしました
これまで彼は、150キロ後半の直球を武器に打者をねじ伏せてきましたが、現在は投球の多様性も求められています
入江の投球スタイルは、直球とフォークボールを主体にしており、決め球であるフォークについては「まだ完成度が低い」と自己評価しています
多彩な変化球を投げることができるにもかかわらず、彼は直球とフォークを軸に勝負する理由として、「チームの勝利を担っている」ことを挙げています
彼は、自信のある直球や磨いているフォーク以外で打たれることを避けたいと考えています
また、入江は「春先に投げていたストレートとは違う」と話しており、打者もその変化に慣れてきているため、投げるコースや間合い、打者との駆け引きが重要になると強調しています
27歳の右腕は、高いポテンシャルを持ちながら、シーズンを通じてセーブを積み重ねてきました
しかし、「状況整理が重要」と本人が語るように、さらなる投球術や判断力の向上が求められています
最後のアウトを三つ取ることは簡単ではないと自覚しつつ、入江は抑えとしての役割を全うしていく決意を新たにしています
入江大生の成長過程は、多くの若い選手にとっても重要な学びとなるでしょう。失敗を通じて自己を振り返り、常に向上心を持つ姿勢は、プロとしての心構えを感じさせます。特に、彼のように自分の強みだけでなく、改善の余地がある部分にも目を向けることは、今後のキャリアに大きな影響を与えるはずです。
キーワード解説
- 抑えとは？：試合の終盤に登板し、リードを守るためにポイントとなるランナーを出さないように投げるピッチャーの役割を言います。
- 直球とは？：野球で最も基本的な球種で、バッターが打ちにくい強い球威を持つストレートのことです。
- フォークボールとは？：投球の際にフォークのように指を広げて投げ、打者に急激に落ちる変化を与える球種を指します。
- セーブとは？：試合終了間際にリードを守りきった投手が記録に残せる成績で、その選手がその試合の抑え役だったことを示します。
