二塁の守備位置からセンター前に抜けようとする打球を猛ダッシュで追いかける姿はまさに忍者のようで、逆シングルでキャッチし振り向きざまにジャンピングスローを決めるプレーで幾度となくチームを救ってきた
田中選手にとってプロ3年目、実質2年目のシーズンは大きな成長の年となった
このシーズンでは守備だけでなく、打撃においても目覚ましい進化を遂げた
特に9月13日の広島戦では、他の打者が苦しむ中、一人で存在感を示した
彼は初回に先発投手・常廣羽也斗の低め直球を左前に運んで出塁したほか、6回にも140キロの内角低めの直球を打ち返し、8回の第4打席では三番手・岡本駿から内野安打をマークした
この試合で今季6度目の猛打賞を達成し、「次の打者につなげられた」とその喜びを語った
彼の9月の月間打率は.424とまさに打ちまくったと言える
今年の彼は、相手投手が長打を警戒し配球を変えてくる中、予想して対応する力がついてきたと分析している
過去のルーキーイヤーで肩を脱臼したり、右手有鉤骨の骨折による出遅れを経験した苦しいシーズンも、今や彼の成長を支える糧となっている
昨シーズンの112試合出場を経て迎えた今季も、3月に右手の骨折で出遅れたが、5月にはようやく一軍初出場を果たした
しかし、シーズンの初めは月間打率.082に苦しんだ
ただし、7月に入ってからは「イメージと実際が合ってきた」と語るように復調し、最終的には打率.270でシーズンを終えるに至った
来季は彼が二塁のレギュラーとして活躍する姿が期待されている
田中幹也選手はシーズンを通じて大きな成長を見せ、特に9月の打撃成績は驚異的な水準に達しました。過去の怪我による苦労を乗り越え、次第に実力を発揮している姿は、来年のさらなる飛躍が期待されます。
キーワード解説
- 猛打賞とは？ ある選手が1試合で3安打以上を記録することを表し、その選手が特に活躍したことを示す。
- 月間打率とは？ 1か月の間に選手が打ったヒットの数を、打席数で割って求める平均値で、選手の打撃成績の目安となる。
