伊藤大海投手(28)が8回無失点、11奪三振の力投でエースの意地を見せた
新庄剛志監督(53)は第2戦まで無安打とブレーキだった郡司裕也捕手(27)を「4番・三塁」で起用
初回に先制犠飛、7回には3点二塁打を放って4打点を挙げ、期待に応えた
お立ち台で絶叫し、照れ笑いを浮かべた
伊藤は、ヒーローインタビューであしたへの意気込みを問われた
「絶対勝つぞ~」
マウンドを降りるとおとなしいエースは、「口が回ってなかった
あんま普段やらないので」と、慣れない大絶叫でチームを鼓舞した
後がない一戦で8回5安打、毎回の11三振を奪い無失点
球団では06、08年のダルビッシュ、14年の大谷、前日(16日)の福島に続きポストシーズン2ケタ奪三振を記録し、チームの昨季から続く最終Sでのソフトバンク戦の連敗を5で止めた
新庄監督の言葉が原動力となった
昨季のCSはロッテとの第1Sで登板せず、10月16日の王者ソフトバンクとの最終S初戦に満を持して先発するも、6回途中10安打4失点で敗戦投手になった
試合後、指揮官に呼ばれ、「この悔しさを忘れちゃいかんよ」と声をかけられた
奮い立った
「その悔しさもまだ忘れていないですし、こういうところで勝つために、一日一日考えて過ごしてきたので結果が出たのはすごくうれしい」
雪辱を果たした
2年越しのリベンジは必然だった
昨季はスプリットの球速が上がりすぎ、直球との緩急がつかなかった
「真っすぐと落ち球の差別化を」と、今季から新球キックチェンジ習得に励むなど試行錯誤を重ねた
新球習得の過程で「これまで苦手だった」というフォークの精度が向上し、空振り率も上がった
「フォークが後半にかけてよくなったので助かった」と、昨季からの進化をかみ締めた
新庄監督は、「つり名人と4番の顔
あとは選手に聞いてあげて」と、つり好きの伊藤と、4打点の郡司をたたえ、さっそうと球場を後にした
16日の試合後には、「4つ勝ったらドラマが起こる」と語っていた指揮官の逆襲ストーリーが幕を開けた
| 記録メモ |
|---|
| パで最多勝の伊藤(日)が8回を投げ、11奪三振、上沢(ソ)が6回2/3を投げ、10奪三振 |
| P.O、C.Sで2ケタ奪三振は今年のパ最終S《2》戦の福島(日)に次いで14、15人目、19、20度目 上沢は福島に次いで2人目の2桁奪三振で敗戦投手となった |
| 1試合で2人の投手が2ケタ奪三振をマークしたのはP.O、C.Sでは初 日本ハム、ソフトバンクともに12三振で両軍計24三振 |
| パでは14年最終S《5》戦(ソ14―10日)の計24三振に並び、P.O、C.Sの両チーム計最多三振(9回試合)となった |
キーワード解説
- 奪三振とは?ピッチャーが打者を三振に仕留めることを言い、ピッチングの力量を示す重要な指標です。
- キックチェンジとは?新たな種類の投球で、変化球の一種です。特にバッターにとっては捉えにくい球となります。
- 国家権威とは?これは特定の権力や影響力を持つことを指し、特にスポーツでは監督やエースピッチャーにあたることが多いです。

