ケガの間に岸田が成長
5年推定総額15億円の大型契約を引っ提げ、鳴り物入りでソフトバンクから巨人へ移籍した甲斐拓也捕手(32)の移籍1年目は、けがに悩まされる結果となりました8月23日のDeNA戦において、甲斐は本塁付近で右手からヘッドスライディングしたDeNAの蝦名達夫外野手(27)との接触により負傷
翌日に東京都内の病院での検査の結果、右中指中手骨頭骨折と診断されたことが明らかとなりました
チームを率いる阿部慎之助監督(46)は、この負傷がチームに与える影響を憂慮し、「チームにとっても痛いですけど、いる戦力でやらないといけない」と苦渋の表情を浮かべました
しかし、フロントの内部には「けがの功名」との見方も存在し、若手キャッチャーが充実している中で、全盛期を過ぎた甲斐を高額で獲得する必要はなかったとの意見もありました
そのため、たとえ甲斐が成績不振でも、一定の出場機会は与えられる必要がありました
開幕当初は打撃面でチームに貢献していましたが、シーズンを通じて出場68試合で打率.260、4本塁打、20打点という成績に収束しました
代わりに岸田行倫(29)が正捕手としての地位を確立し、巨人はリーグ3位でシーズンを終え、その後、CSでDeNAに連続敗北を喫しファーストステージで姿を消しました
阿部監督や球団首脳陣はすでに来季に向けて目線を切り替えています
「シーズン後半の岸田の成長は著しかったので、このままいけば来季の開幕マスクは岸田が被ることになるでしょう」とコメントしており、今後の期待が寄せられています
岸田はリードやブロッキングで批判されることもありましたが、多くの試合で経験を積むことで成長が期待されています
送球の安定性は甲斐と比べて高く、打撃力も向上する余地があります
長らく正捕手不足に悩んでいた巨人にとっては朗報ですが、その中で甲斐は不振に陥ったままとなっています
このように、来季の正捕手が岸田になる場合、甲斐は二番手捕手として若手への指導役に回ることが予想されます
しかし、同じタイプのベテラン選手がいるため、チーム内での役割分担が問われる可能性もあります
阿部監督の意向によると、「同じキャラのベテランは二人はいらない」との見解もあり、乙し験と成績が求められます
甲斐の経験は巨人にとってプラスともいえますが、その期待に応えられなければ厳しい道も待ち受けているでしょう
来季は周囲の期待を覆すための大活躍を見せることが求められています
この記事では、巨人の捕手確保の難しさやチーム内での選手間の競争が描かれています。甲斐選手の怪我を経て、若手の岸田選手が成長したことはチームにとって好材料ですが、一方で甲斐選手の立場が危うくなる可能性があることも示唆されています。来季の正捕手争いがどのように展開されるか注目されます。
キーワード解説
- 甲斐拓也とは?プロ野球選手で、ソフトバンクから巨人に移籍したキャッチャーであり、総額15億円の大型契約が交わされた選手。
- 岸田行倫とは?プロ野球選手で巨人の正捕手に定着しつつある若手選手で、打撃力及び守備力に対する期待が寄せられている。
- ブロッキングとは?キャッチャーが打者の打球を受け止める際、身体を使ってボールを防ぐ技術のことを指します。
- リードとは?投手がどのように打者を攻めるかを考慮して、キャッチャーがゲームを進めるための形成を指します。

