その中で阪神タイガースのピッチャー、石井大智(27)は、特に注目される選手の一人だ
今年のオフには自主トレーニングにおいて、東京都中央区に位置する「ディメンショニング・スポーツセンター」の最新機器を活用し、自身の身体機能を徹底的に測定した
最新機器による詳細な測定
石井選手が訪れたこの施設では、「ラプソード」と呼ばれる機器を使用し、投球の球速や回転数を測定できるこの機材はプロアマ問わず広く利用され、年間約4000名が訪れる
また、地面に加える力を測定する「フォースプレート」も導入されており、石井選手はこれを利用して、自身の筋力分析を行った
力の数値化と投球フォーム
具体的には、うつぶせになり、右腕で設置されたプレートを押す力を計測したその結果、頭上に腕を伸ばして押した際に、259ニュートンという驚異的な数値を記録
スタッフの酒井竜矢さん(32)は、「250ニュートンを超えると、米大リーグでもトップ級」と評価し、石井選手の投球フォームの特性を裏付けた
課題として浮上した左足の筋力不足
しかしながら、左脚の力が不足していることも明らかとなった投球時における踏み込み力は重要で、酒井さんは「車で急ブレーキをかけた時、体が前に突っ込む感覚」と述べ、力の重要性を説明した
測定の結果、石井選手の左足の力は724.2ニュートンで、球速が同程度の他選手と比べて見劣りしていた
数値で明らかになった課題と今後の展望
石井選手は昨シーズンに56試合に登板し、防御率は1.48という素晴らしい成績を残したしかし、自己分析では「左半身に弱さがある」と認識しており、今回の測定でその長所と短所が具体的に浮き彫りとなった
石井選手は「数字で評価されると納得感がある
もっと頑張らなければならない」と語り、次のシーズンでのさらなる向上を誓った
石井選手の取材を通じて、トレーニングにおける科学的アプローチの重要性が再認識されました。選手は数値を通じて自身の課題を明確にし、それを克服するために努力を重ねることが期待されます。今後の成長が楽しみです。
キーワード解説
- ラプソードとは?投球の球速や回転数を測定する最新の機器です。プロ野球選手も多く利用しています。
- フォースプレートとは?地面に対する力を測定する装置で、選手の筋力を科学的に分析するのに役立ちます。
- ニュートンとは?力の単位で、1ニュートンは1kgの重さに相当します。選手のパフォーマンスを数値で示すために使用されます。