このドラフトにおいて、特に注目を集めた選手は、花園大学から単独指名された藤原聡大投手である
藤原選手は、身長177センチ、体重75キロという細身の体格ながら、最速156キロの直球を投げる才能を持ち、今秋の大学野球シーズンで特に評価を高めていた
この指名により、花園大学出身者として初めてプロ野球選手が誕生することとなる
続いて、2位では令和初の六大学リーグでノーヒットノーランを達成した早稲田大学の右腕・伊藤樹投手(最速152キロ)を指名
3位では中大から“強打の二塁手”として知られる繁永晟内野手を指名し、大学選手の指名が続いた
4位には、パワーと確実性を兼ね備えた捕手、大栄利哉選手(学法石川高)を指名
5位では高校生の伊藤大晟投手(れいめい高)が選ばれた
さらに、6位の指名では、多彩な変化球を操り、都市対抗野球での最優秀選手(MVP)に該当する橋戸賞を受賞した九谷瑠投手(王子)が選ばれるなど、今後のプロ野球界を担う可能性を秘めた若手選手を中心に指名が行われた
最後に、7位では“スケール抜群の左の強打者”として期待される阪上翔也外野手(近畿大)が指名され、本指名を終了した
育成選手の指名では、1位で幌村黛汰外野手(日本海・富山)、2位で大坪梓恩外野手(日本海・石川)と独立リーグの選手を連続で指名し、3位以降は大学生選手を中心に指名を行ったことが特徴的であった
育成指名は4位まで続き、最後に島原大河捕手(四国・愛媛)が選ばれ、このプロ野球ドラフトを締めくくった
2025年のプロ野球ドラフトでは、楽天が非常に興味深い選手を多く指名しました。特に藤原選手の単独指名は、花園大学出身者としての初のプロ選手となるため、その期待は大きいです。また、育成選手に関しても独立リーグ出身者を指名したのは、新たな人材発掘の視点から重要な判断と言えるでしょう。全体的に楽天のドラフト戦略は注目に値します。
キーワード解説
- 支配下選手とは?プロ野球チームが戦力として正式に契約する選手のことを指し、主にキャッシュフローや育成状況を考慮した上で指名される。
- 育成選手とは?未契約の選手や若手選手を育成することを目的とした選手で、支配下選手とは異なり、育成契約を結んで練習や試合での指名が行われる。
- ノーヒットノーランとは?ピッチャーが試合中に相手チームに一度もヒットを打たれず、無得点という結果を残すことを意味する。この記録は非常に珍しい。
- 変化球とは?投球時にボールの回転や放り方を工夫し、直球とは異なる軌道で打者に投げる球種のこと。バッターを惑わせる技術が求められる。

