前日の試合では「大敗しても初戦で接戦を取った」と前向きに捉えていましたが、今回は内容的にも反省が求められる敗北となりました
特に目を引いたのは、ソフトバンクが引き起こした数々のミスです
4回裏、1死一塁の場面で大山悠輔の三ゴロを捕球した栗原陵矢がボールを握れずに失点の危機を招きました
また、7回には一塁手の山川穂高がゴロをファンブルし、さらに捕手の海野隆司はランナーを刺すための送球で捕逸を犯しました
その一方で、攻撃面でも5回無死二塁の状況で海野がバスターを試み、一ゴロに終わることで走者が二、三塁間で挟殺されるという展開も見受けられました
こうした相手のミスを突くことが重要な接戦では、阪神は今季の投手力を持ち味に勝利を重ねてきましたが、この日は全く逆の展開になりました
広島での3連覇を経験した監督の緒方孝市氏が常々語っているように、「勝負は紙一重」という言葉が現実化した試合でもありました
さらに、注目すべきは阪神の左翼手・豊田寛の懲罰交代です
日本シリーズ初起用の豊田は、3回に牧原大成からの打球への反応が消極的であったため、わずか1イニング後にベンチに下げられました
これはシーズン中にも走塁ミスで藤川球児監督から同様の処分を受けた経験があるため、選手教育としての意味合いもあると考えられます
監督は試合後、選手起用についてあまり多くを語らなかったものの、短期決戦における重要な選手起用や采配についてはその責任がすべて監督にあることを示しました
次戦に向けて、若干の戦術変更が期待されます
阪神タイガースが日本シリーズ第3戦で1点差負けを喫したことは、シーズン中の強さを考えると意外な結果でした。特に相手のミスを活かせなかった点が悔やまれます。また、豊田選手の懲罰交代は短期決戦の緊張感を表しており、今後の試合にどのように影響するか注目されます。
キーワード解説
- 日本シリーズとは？プロ野球の年間チャンピオンを決定するためのシリーズで、通常、セ・リーグとパ・リーグの各チャンピオンが対戦します。
- 接戦とは？得点が非常に接近した試合のことで、勝敗が最後まで分からない緊迫した展開が特徴です。
- 懲罰交代とは？選手がミスを犯した際、その選手を意図的に交代させることで、教育的な意味合いを持つ手法です。
- 捕逸とは？捕手が送球を受けることに失敗し、ランナーが進塁を許してしまう失策のことです。
