滋賀が舞台の小説「成瀬は天下を取りにいく」が注目を集める
2025年10月29日、記者は読書の秋にちなんで野球に関連する書籍を紹介するシリーズの第一回として、宮島未奈著の小説「成瀬は天下を取りにいく」(新潮社)を取り上げた物語は滋賀県大津市を舞台に、女子中学生の成瀬あかりが夏休みに自分の時間を捧げる姿を描いている
今年の8月1日、記者は大津市の「Oh! Me大津テラス」の書店でこの本のサイン本を購入した
この商業施設は、作品内の舞台として紹介されており、訪れることでいわゆる「聖地巡礼」となった
成瀬あかりは、埼玉西武ライオンズのユニフォームを着た姿で表紙を飾り、作品内でも西武の選手名が登場することから、地域の西武ファンにも話題を提供している
滋賀県出身のプロ野球選手、山田陽翔投手(21)は「すいません、読んだことないッス!!」と潔く認めつつも、作品が滋賀愛にあふれていることを説明した
彼は琵琶湖を愛し、所沢でも「アイラブ琵琶湖」のTシャツを着ているという
また、著作は「24年本屋大賞」にも選ばれており、作品の魅力に引き込まれる読者が多い
記者は春に作品を読んだ後、大津市の「ときめき坂」を実際に訪れることを決めた
そこで、小学校やコンビニ、美容室など、作品に登場する場所を歩くことで、活字のイメージと現実の相違を楽しんだ
本作は滋賀県の魅力を伝える作品としても機能し、多くの西武ファンが滋賀に興味を持つきっかけとなった
特に「成瀬は~」は、滋賀への興味を喚起する全面的な作品であり、その地を訪れることで作品の世界に深く入り込むことができる
最近の都道府県の魅力度ランキングでは滋賀県は37位と低迷しているが、作品によって滋賀への訪問者が増えていることから、この本は実際の地域振興にも寄与していることが伺える
物語の持つ力によって推し活や聖地巡礼が活発化する中で、「成瀬は天下を取りにいく」は、野球と物語が巧妙に絡み合い、人々を引き寄せる役割を果たしていると言える
この小説が滋賀県の魅力を伝えたり、地域振興に役立ったりすることは大変素晴らしいことです。物語がどれほど人々を引き寄せ、地域の知名度を高めるかが示されています。これからも、野球関連の文化が地域に根ざしていくことを願っています。
キーワード解説
- 聖地巡礼とは?特定の場所や作品を訪れることを指し、特にフィクションやアニメの舞台となった地域を訪れることが多い。
- 本屋大賞とは?日本の書店が選ぶ優れた本を表彰する賞で、読者の関心を集める作品を選出することから、広く認知されている。
- 作品が地域振興に寄与するとは?物語が描く地域が観光地としても注目され、その影響で地域への訪問者が増えることを意味する。

