阪神大震災から30年、止まった時計が語る思いと記憶

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阪神大震災から30年が過ぎた現在、その歴史の記憶が街に刻まれています

西宮中央商店街にある大時計は、震災発生時から針が止まったまま

発災時刻の5時46分ではなく、長針は48分を指していることに気づくと、まるでその2分間を象徴するようにも捉えられます

この時計は阪神大震災の復興モニュメントとして保存され、阪神西宮駅前に設置されています

震災の記憶を伝えるシンボル

この時計について、元高校野球の審判である永野元玄さん(88)は「2分間がんばったんだなあ」と語ります

この言葉には、震災を乗り越えようと奮闘した人々の姿が映し出されています

また、甲子園での審判経験から、様々な高校球児の不屈の精神を見守ってきた彼だからこその見方です

思い出される人々の勇気

震災を経験した小島汀さん(33)も、その当時の思いを語ります

彼は「ネバサレ」というスローガンのもとで、阪神の監督だった星野仙一さんから勇気をもらった心温まるエピソードがあります

星野さんの言葉は、未来に向かって進み続ける力を与えてくれました

語り継がれる人々の物語

安達智次郎さんは、震災当日、鳴尾浜の独身寮から故郷に向かう途中、数度にわたり、がれきに埋もれた人々を救出しました

彼もまた悲劇に直面しながら、勇気を持って生きた一人です

しかし、彼も16年後に41歳でこの世を去りました

刻まれた記憶の意義
30年という時間が経っても、忘れたくても語り継がなければならない現実があります

著名な作家・伊集院静さんの言葉を借りれば、<人間は強くはなくても簡単には壊れない>ということを、止まった時計がしっかりと教えてくれています

心に深く響くその記憶を、私たちはどう受け止めて行くべきでしょうか

阪神大震災から30年が過ぎましたが、その記憶はまだ多くの人々の心に残り、しっかりと語り継がれています。大時計が示すように、人々の思い出や体験は未来に連なる大切な貴重な資産だと感じます。
キーワード解説

  • 復興モニュメントとは? 沖縄など、日本各地で災害の記憶を残し、復興の意義を伝えるために設置された象徴的な施設や物品のことを指します。
  • 不屈の精神とは? どんな困難な状況でもあきらめず、挑戦し続ける心の状態を表現する言葉です。
  • 砕けない心とは? 難しい状況でも精神的にへこたれず、踏ん張っている状態を指します。

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