小俣さんは広島、巨人、ロッテの3球団で13年間のプロ生活を送り、特に1977年には巨人の優勝に貢献した中継ぎ左腕として名を馳せたが、その影には厳しい特訓が隠されている
地獄の多摩川秋季キャンプがもたらしたもの
長嶋監督の初年度はチームが最下位に沈み、翌年の優勝へ向けた体制強化を目指す中で、厳しい秋季練習が行われることとなった小俣さんはこのキャンプを「地獄」と表現し、選手たちがどのように鍛えられていったのかに焦点を当てている
実践された厳しさ
小俣さんとともに練習に臨んだのは、西本聖投手や定岡正二投手らの若手投手たち監督アプローチとして、マンツーマン指導が実施された
小俣さんは「10時から17時まで7時間、休憩なしでほぼ詰め込みの練習が行われた
内容はバント処理やウェイトトレーニングなど多岐にわたった」と語っている
チームの結束を強めた練習
小俣さんは、この厳しい特訓が自らを鍛え上げるとともに、チームメイトとの絆を深める結果にも繋がったと感じている「選ばれること自体が期待されていることだから、いやな気持ちにはならなかった」と当時の心境を明かす
その後のキャリアにどう影響したのか
この秋季キャンプを経て、小俣さんは1977年のシーズンにキャリアハイの30試合に登板、3勝0敗1セーブを記録特に8月29日のヤクルト戦での先発初勝利は、彼のキャリアにとって重要な一戦となった
チームは次第に強化され、1977年には連続優勝を果たす
小俣さんは「この経験が無ければ、長い現役生活は送れなかったと思う」と感謝の意を示している
小俣さんが振り返る秋季キャンプの厳しさは、今のプロ選手にも通じる教訓があり、厳しい鍛錬が大切であることを示しています。若手選手たちの成長を促すためには、時に厳しい環境が必要です。
キーワード解説
- 秋季キャンプとは？：プロ野球のシーズンオフに行う練習キャンプで、選手の体力や技術の向上を目的としています。
- マンツーマン指導とは？：1人の指導者が1人の選手につく方式で、個別に技術指導を行うことを指します。
- 中継ぎ投手とは？：試合の途中で先発投手と交代し、投球を行う投手で、試合の流れを変える重要な役割を担います。
- バント処理とは？：バントで打たれたボールを捕る技術のことで、守備選手にとって重要なスキルの一つです。
