プロ野球界、メジャー挑戦に厳しい現実 – 上原浩治の経験が教える移籍の難しさ

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ストーブリーグが始まるプロ野球では、ヤクルトの村上宗隆選手や巨人の岡本和真選手、西武の今井達也選手などがメジャーリーグ(MLB)への挑戦を表明している

しかし、過去にはポスティングシステムを通じて移籍が実現しなかった例も多く存在する

今回は、MLB移籍が認められなかった選手の一人、上原浩治氏の経験を振り返る

上原浩治のキャリアとポスティングシステム

上原浩治氏は、1975年4月3日生まれで、187cm・87kgの体格を持つ右投右打の投手である

彼は1998年のドラフトで巨人に1位指名され入団し、ルーキーイヤーから驚異的な成績を残した

20勝4敗、防御率2.09、179奪三振など多くのタイトルを獲得し、新人王と沢村賞まで受賞した

しかし、上原氏はメジャー挑戦を希望するも、ポスティングシステムを利用する許可が巨人から得られなかった

ポスティングシステムとは、選手が日本の球団からメジャーリーグへ移籍する際に、球団が相手チームに譲渡金を支払う制度である

それにより選手は海外へ移籍する機会を得ることができるが、球団の許可が必須であるため、選手次第ではない場合がある

上原氏は2008年オフに海外フリーエージェント(FA)権を行使し、ボルチモア・オリオールズに入団

ボストン・レッドソックスで日本人として初のワールドシリーズ胴上げ投手の栄誉を得るなど、MLBにおいても成功したキャリアを築いている

プロ野球のメジャー挑戦には多くの希望がつまっていますが、実際には球団の判断によって実現しないケースも多いことが上原浩治選手の事例からよくわかります。選手たちの夢が実現できるよう、球団側の理解も必要だと感じさせられます。
キーワード解説

  • ストーブリーグとは?:プロ野球のオフシーズンに行われる選手の移籍や契約のなどの動きが活発になる期間のことを指します。
  • ポスティングシステムとは?:日本のプロ野球選手がメジャーリーグに移籍する際に利用される制度で、所属球団が移籍を許可するために、外国の球団に対して譲渡金を要求する仕組みです。
  • 海外フリーエージェント(FA)権とは?:選手が自己の意向で他球団との契約が可能になる権利で、一定の年数以上在籍した選手が取得できます。

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