立命大が初の決勝進出、若田部達生選手が全国デビューを果たす

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◆第56回明治神宮野球大会第5日▽大学の部・準決勝 立命大1―0名城大(18日・神宮) 立命大は、名城大に対し完封リレーで1―0の勝利を収め、初の決勝進出を決定した

この試合では、ソフトバンクの若田部健一投手コーチの次男である達生選手(3年=福岡大大濠)が8回から救援登板し、全国デビューを果たした

日本シリーズを制した父との“親子日本一”へ、あと1勝に迫った

試合の詳細は、立命大が名城大に対し1―0で勝利したものの、若田部選手の登板は特に注目を浴びた

8回、彼は先頭打者を空振り三振で仕留め、後続をともに二ゴロで3者凡退に抑えた

しかし、9回には四球と犠打で1死二塁となり、降板を余儀なくされた

救援した有馬伽久(3年=愛工大名電)がそのピンチを断ち切るも、若田部選手は「抑えで先頭四球は一番ダメ」と反省の弁を述べた

それでも自己最速の148キロを計測し、「直球やツーシームは通用すると自信になった」と話した

父・健一氏は1991年のドラフト1位でダイエー(現ソフトバンク)に入団し、通算71勝を挙げた後、現役を引退

姉の遥さんはアイドルグループ・HKT48で活動していた後、フジテレビに入社し、現在は政治部記者として活躍中

達生選手は「家にいる一般的なお父さんな感じ」という父を見て、プレッシャーを感じつつもその場に立っていることを感慨深く思っている様子を見せた

福岡大大濠から投手に専念し、2学年上の山下舜平大(オリックス)の指導を受けながら成長中

大学では今秋に公式戦デビューを果たし、正捕手の西野啓也(3年=高知)も「いい意味で動きが毎回違うのが最大の武器」と若田部選手のツーシームを評価

これにより、立命大は10年ぶりに神宮出場を果たし、頂点にあと1勝に迫った

さまざまな背景を持つ若田部選手だが、彼の試合への取り組みや努力を周囲は注目している

関西学生連盟としても、1997年の近大以来の栄冠をつかみ取る瞬間が期待される

◆若田部 達生(わかたべ・たつき) 2004年6月24日生まれの21歳

横浜市で生まれ、福岡市で育つ

愛宕小1年時に野球を始め、姪浜中では軟式野球部に所属

福岡大大濠では甲子園出場はなし

立命大では2年秋からベンチ入り

最速148キロ

変化球にはスライダー、カットボール、ツーシーム、チェンジアップを持ち、188センチ、85キロの体躯を持つ右投左打の選手である

◇パブリックビューイング 立命大は18日、学生・教職員による決勝戦のパブリックビューイングを19日午後1時から京都・衣笠キャンパスで実施することを発表した

今回の試合での若田部達生選手の活躍は、家族の伝統を受け継ぎながら自身の成長を感じる貴重な機会となった。全国デビューを果たした彼が、今後どのように成長していくかが非常に楽しみである。また、立命大が大学の部の決勝に進出したことも、関西学生連盟の新たな歴史を刻む瞬間となる可能性がある。
キーワード解説

  • 完封リレーとは? 野球における完封リレーとは、試合中に先発投手が失点を許さず、その後もリリーフ投手が続けて無得点に抑えられることを指します。特に重要な試合で見られる戦術です。
  • ツーシームとは? ツーシームとは、野球におけるピッチング手法の一つで、ボールが2つの縫い目を持つように握り、投げることでボールの動きが複雑になる投球です。通常のストレートよりも変化が感じられるため、打者にとっては打ちにくくなります。

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