大嶺祐太氏、プロ最終年の中日時代を振り返る
2006年の高校生ドラフト1位指名を受けてロッテに入団した大嶺祐太投手は、2021年に戦力外通告を受けてロッテを退団しましたその後、2022年には中日と育成契約を結び、現役を続行しましたが、支配下登録を勝ち取ることはできず、オフに戦力外通告を受けて引退を決断しました
プロ野球人生最後の年を振り返り、大嶺氏はいくつかの重要な経験を語りました
大嶺氏は、沖縄での春季キャンプから1軍スタートを切りましたが、2月下旬に右肩を痛めてしまい、2軍での調整を余儀なくされました
「投げられる状態じゃなかった」と述べた通り、この肩の故障が大きな影響を与えました
リハビリ生活に入った彼は、支配下登録期限の7月末を見据え、復帰プランを明確に立てていました
「中日のファームの起用方法を見ていると、育成という形じゃなくて、1軍同様に勝ちにいくスタイルがある」と考える大嶺氏は、自身の復帰がチームにどれほどの影響を与えるのかを考えました
この年より、立浪和義監督が新たに就任し、チームのスタイルも変わりました
大嶺氏は「メンバーを固定して戦いたいシーズン序盤は1、2軍の入れ替えは少ない」と予想し、焦らずリハビリに取り組む姿勢を示しました
理学療法士に具体的な復帰時期を伝え、彼自身のメニューとチームのリハビリメニューを両立させることで、回復を目指しました
リハビリ中には、ロッテ時代の同僚である投手・石川歩氏との交流があり、彼に投球フォームや体の使い方についての疑問を投げかけました
その結果、「点」で理解していたことが「線」としてつながり、投球の改善に繋がりました
6月8日のウエスタン・リーグ広島戦で実戦復帰し、続く試合でも無失点の好投を見せたことから、復帰プランは順調に進むかのように思われました
しかし、大嶺氏は中日でのプレイスタイルの違いに戸惑いを覚えました
「ロッテではケガから実戦復帰してすぐの時はトレーナーが管轄していましたが、中日は違い、普通に起用されました」とのことで、急な実戦起用が体に負担をかけました
1週間の間に3試合の登板を経て、肩に違和感を抱えるものの、先発を言われたこともあり、思い描いたパフォーマンスを維持するのが難しい状況に直面しました
大嶺祐太投手の振り返りを通じて、プロ野球選手としての厳しさと復帰に向けた挑戦がよく分かります。特に、怪我からの復帰は選手にとって非常に困難だということが伝わってきました。新たな環境でプレイすることの難しさや、支配下登録を目指す姿勢は多くの若い選手にとっての教訓ともなり得るでしょう。
キーワード解説
- 育成契約とは？プロ野球選手がチームに所属しながらも、正式な選手登録をされていない状態を指します。一般には、特定の条件を満たすことで支配下登録に移行します。
- 支配下登録とは？プロ野球チームが選手を正式に登録し、試合に出場させる権利を持つ状態のことを言います。支配下選手としての資格がなければ、公式戦でプレイすることができません。
- リハビリとは？怪我や病気から回復するための医療行為やトレーニングを指します。選手にとっては、怪我から早期に復帰するために重要なプロセスとなります。
