ソフトバンクで3年連続で2桁勝利を挙げていた有原航平投手（33）が、12月2日に自由契約となった
この決定は選手と球団の間での新たな戦略を練る一環として位置づけられている
有原選手は日本とアメリカのプロ野球でキャリアを築いてきた右腕で、これまでの経験を活かす新しい機会を模索している
球界関係者によると、有原選手は今後2週間にわたって日本国内の球団との交渉を行う予定で、12月中旬以降は米国の移籍市場を見極めながら、メジャーリーグ再挑戦の可能性も視野に入れている
メジャーリーグ入りとその後のキャリア
有原投手は、ポスティングシステムを利用して2021年にテキサス・レンジャーズへ入団し、2年契約で年俸総額620万ドル（約9億6400万円）を受け取ることになったメジャー1年目には開幕ローテーションに名を連ね、4月中旬にはメジャー初勝利を挙げるなど順調なスタートを切った
しかし、その後、5月に右肩の動脈に異常が見つかり、血行障害を発症
これによりシーズン中に手術を受けることとなり、長期離脱を余儀なくされた
復帰後も本来の球速とキレを取り戻すことができず、最終的にその年は10試合で2勝4敗、防御率6.64という結果となった
2022年には主にマイナーリーグで過ごし、8月中旬にメジャーに昇格
しかし5試合で1勝3敗、防御率9.45という厳しい成績に終わり、MLBでの通算成績は15試合で3勝7敗、防御率7.57という結果に終わった
ソフトバンクでの活躍
2023年からはソフトバンクと3年契約を結び、日本のプロ野球に復帰初年度には先発17試合で10勝5敗、防御率2.31という好成績を残し、2024年には開幕投手を務め、先発陣の中心としてフル回転
26試合で14勝7敗、防御率2.36を記録し、2年連続で防御率2点台前半を達成した
2025年には26試合に先発して14勝9敗、防御率3.03をマークし、再び最多勝に輝くなど、リーグ優勝への貢献も果たした
有原選手は日米通算100勝、12球団勝利も達成した
今後の展望
今後の進路については、ソフトバンクに残留するか、NPBの他球団に移籍するか、あるいはMLBに再挑戦するかという3つの選択肢があり、球界関係者の注目を集めているウインターミーティングが12月8日から開催されるため、仮にMLBからオファーがあれば、先発の4〜5番手としての短期契約が予想される
有原航平投手が自由契約となり、新たな進路を模索するというニュースは、多くのファンにとって関心を呼ぶものとなった。彼のMLBでの厳しい経験や、ソフトバンクでの復活劇は、今後の進展に期待を持たせる。次のステップでの活躍を願う声が高まる中、彼の決断が注目される。
キーワード解説
- 自由契約とは？選手がチームとの契約を終え、他のチームとの交渉が可能になることを指す。
- ポスティングシステムとは？日本のプロ野球選手がMLBに移籍する際に、球団が選手の移籍を許可する方式で、移籍希望選手を公募すること。
- MLB（メジャーリーグベースボール）とは？アメリカとカナダのプロ野球リーグで、世界最高峰のリーグとされる。
