特に、最近移籍した濱田太貴(明豊)が現役ドラフトで阪神に行ったことにより、同年のドラフト指名選手のうち球団に残っているのは清水昇(国学院大)ただ一人となった
2018年のドラフトでは、ヤクルトは根尾昂(大阪桐蔭)や上茶谷大河(東洋大)のくじを立て続けに外し、清水の交渉権を獲得した
清水はプロ2年目に最優秀中継ぎ投手に選ばれ、2021年にはNPB(日本プロ野球)新記録となる50ホールドを達成するなど、強力なリリーバーとしての地位を確立した
しかし、近年は成績が下降気味であり、今シーズンは35試合に登板しながらも、5ホールド、防御率4.74という成績にとどまっている
来季は勝負のシーズンといえるだろう
また、2位指名された中山翔太(法政大)はプロ1年目に5本塁打を放つなど期待がかかったが、その後の伸び悩みが影響し、2022年オフに戦力外となった
他にも、3位指名の市川悠太(明徳義塾)は2023年オフに退団し、5位指名の坂本光士郎(新日鐵住金広畑)はトレードでロッテに移籍
7位指名の久保拓眞(九州共立大)も2023年オフに戦力外扱いを受けた
このように、多くの選手が球団から去る中、清水が唯一の残留選手として、チームの戦力を支えていることは、彼自身の成長だけでなく、ヤクルトの育成方針やチーム戦略にも大きな影響を与えている
ヤクルトの2018年ドラフトの結果は、球団の将来を考える上で重要な示唆を与えている。多くの選手が思うような活躍をできずに去っていく中、清水昇選手が残ることは、彼の実力だけでなく、育成の難しさや選手としての経験によるものでもある。選手全員がプロで成功するわけではないが、清水の今後に期待したい。
キーワード解説
- NPBとは?日本におけるプロ野球の機構で、12球団で構成されている。各チームがリーグ戦を戦い、年間の王者が決まる。
- ホールドとは?リリーバー投手が試合でチームがリードしている状態で登板し、試合を守ることを評価する指標。

