特に昨年、4年ぶりのリーグ優勝を達成した読売ジャイアンツの阿部慎之助監督は、キャンプインを前にナインに対して「しっかり見ているよ」と古巣への厳しい視線を送った
春季キャンプは選手にとってアピールの場であり、特に「ヤングジャイアンツ」と呼ばれる成長著しい若手選手たちにとっては、存在感を示す絶好の機会だ
阿部監督は、少しでも手を抜いていると思われる選手には、容赦なく2軍との入れ替えを行う考えを示している
遊撃手ポジション争い
巨人の春季キャンプでは、遊撃手のポジション争いが注目の的となりそうだ昨季、坂本勇人の後を任された門脇誠は129試合に出場したが、打率はわずか.243と不振が続いた
このため、新たなライバルの存在が浮上してきた
そのライバルとは、ドラフト2位で入団した浦田俊輔(九州産業大)
彼は50メートルを5秒8で駆け抜ける俊足を誇り、大学時代には通算打率.392と好成績を収めた実力者である
春季キャンプではまず2軍からスタートし、2軍野手総合コーチの川相昌弘の指導を受ける予定だ
浦田がどのタイミングで1軍に昇格し、門脇との競争に挑むかが注目される
ホットコーナーを巡る争い
さらに、内野ポジションでは三塁手の競争も激化する見込みだ昨季は坂本の三塁コンバートに伴い、岡本和真や中山礼都、泉口友汰らが候補に挙がる
特にドラフト3位のルーキー、荒巻悠(上武大)は184センチ、93キロの体格を持つ左のパワーヒッターで、長打力が期待されている
昨年は岡本がリーグ2位の27本塁打を記録したものの、他に二桁本塁打を放った選手が丸佳浩の14本のみと打線が苦しんだため、打線の強化は極めて重要な課題である
また、新たに加入したトレイ・キャベッジ選手は、昨シーズンに3Aでトリプルスリーを達成した実績を持つ
彼の日本球界での適応は、巨人の打線がさらに強化されるかどうかの鍵となるだろう
阿部監督は、昨年の経験をもとに「守りの野球」を基盤にしつつも、さらなる戦力の上積みを求める
シーズンの成功に向けた充実したキャンプが期待されている
今回の春季キャンプでは、新戦力や若手選手に対する期待が特に高まっている。阿部監督のもとで選手たちがどのように成長し、正しい競争を実現するのかが、今後の巨人のシーズンにおいて重要な鍵となるだろう。キャンプ中の選手たちのパフォーマンスと成長に大いに注目したい。
キーワード解説
- 春季キャンプとは?春季キャンプは、プロ野球選手がシーズンに向けて体を整えたり、技術を磨いたりする重要なトレーニング期間のことです。
- トリプルスリーとは?トリプルスリーは、選手が1シーズンで30本以上の本塁打、30盗塁、打率.300以上を記録することを指し、非常に難易度が高いプレイヤーに与えられる称号です。
- ダブルスチールとは?ダブルスチールは、1つのボールで2人のランナーが同時に盗塁を試みるプレーのことで、成功すれば非常に効果的な戦略です。