これにより、彼の今季に向けた順調な調整が示された
伊藤は、直球のみで44球を投げる中、昨春以上の仕上がりを見せ、充実感を漂わせた
デイリースポーツの評論家、中田良弘氏は伊藤の投球に注目し、「フォーム変更によって、キレのある真っすぐを取り戻したいという強い覚悟が見て取れた」とコメントした
投球フォームの変化
伊藤の投球からは彼の今季への復活に対する強い思いが伝わってきたこの日のブルペンでは、これまでの投球フォームに明確な変化が見られた
従来、右足を上げた際に動きを一時停止していたが、この日の投球ではその動作が省略され、スムーズに踏み出すことができていた
また、グラブの位置もこれまでの高位置から少し抑えられた状態に変わった
周囲には、この変化が大きいとは見えないかもしれないが、右足を静止させずに投げることで、体がより早く前に出る感覚が得られる
さらに、グラブの位置が変わることによって投球のリズムにも影響を及ぼし、本人の中では大きな変化を体感している可能性がある
真っすぐのキレの再獲得
この日、伊藤が投じた44球は全て真っすぐだった彼は、今年こそフォーム変更によりキレのある真っすぐを取り戻したいという強い意志を見せていた
昨季は4勝5敗に終わり、特に右打者の内角を突く真っすぐが本来の性能を発揮できず、痛打を浴びる場面が多かった
捕手の坂本は「昨年よりも(手元で)来ていた」と評価した
元々、投球術に優れた投手である伊藤だけに、このキレが戻れば、10勝を挙げた2年前のような活躍が期待される
新たな武器への挑戦
伊藤だけでなく、ブルペンでは新加入の外国人投手、フォークに挑むゲラも、その実力を示す球をいくつか投げ、周囲から「ナイスボール!」との声が上がる場面も見られた真っすぐとスライダーを基にした投球にフォークが加われば、打者に対して高低を意識させることができ、攻撃の幅が広がることが期待される
また、ネルソンらの新外国人投手たちの加入も、伊藤にとっては刺激となるだろう
伊藤将司選手の春季キャンプでのブルペン投球は、復活の兆しを感じさせる内容でした。フォーム変更により、真っすぐの球のキレが改善されていることを周囲が認めており、キャンプの進行が彼の成長に繋がれば、昨季の苦しみを乗り越える大きな手助けとなるでしょう。
キーワード解説
- ブルペンとは?:ブルペンは、投手が試合前に投球練習を行う場所を指します。試合中には、リリーフ投手がここで準備を整えます。
- 直球とは?:直球は、投手が投げるボールの中で最も基本的な種類です。速いスピードとストレートな軌道が特徴で、打者にとっては最も打ちにくいボールとされています。
- フォーム角度とは?:投手の投球動作における身体の角度や位置を指します。適切なフォームは、ボールのスピードや回転に影響し、結果に繋がります。