広島商、確実な小技で横浜清陵を下す - 選抜高校野球1回戦結果
◇選抜高校野球1回戦（21日、阪神甲子園球場） ◇○広島商10―2横浜清陵（神奈川）春の選抜高校野球、初戦に出場した広島商が横浜清陵を10対2で下し、見事な勝利を収めた試合は広島商の「らしさ」、すなわち確実な小技と機動力を駆使した得点システムが際立った展開となった
初回、広島商は内野ゴロで先制すると、続いて1死一、三塁の場面で5番の藤田涼平が巧みなスクイズを決め、早々に得点を重ねる
荒谷忠勝監督は「初回の得点は大事なので手堅く行った」と語り、試合の進行を慎重に見守った
藤田選手も「素直にうれしい
日ごろからやっていることなので、落ち着いてできました」と振り返る
さらに、広島商は相手の四死球や失策に付け込み、11安打を放って合計10得点を挙げる快勝を収めた
広島商は春夏合わせて7回の全国大会優勝を誇る名門校
だが、2004年夏以来、甲子園の舞台から遠ざかっている時期もあり、荒谷監督が18年夏に就任した際には、この再興に向けた取り組みを始めた
特に、選手には毎日の練習日誌をつけさせることで、ただの精神論ではなく、目に見える形で自己成長を確認できる環境を整えた
「数字で残すことで、自分の成長具合が一目で分かる」と藤田選手は述べ、練習の成果が明確に分かることがうれしいと話した
特に、対戦相手のピッチャーのレベルが高まっているため、細かい技術や小技が試合において勝敗を分ける重要な要素となっている
次回、広島商は東洋大姫路（兵庫）との対戦が待っている
荒谷監督は「知恵を絞ってやるのが広商だと思いますので」、淡々と次戦に向けた準備を進める意向を示した
伝統を受け継ぎつつ現代に適った形で強さを発揮している広島商の今後の戦いに期待が寄せられている
【深野麟之介】広島商の試合は、彼らの伝統的スタイルがしっかりと守られつつも、現代の野球に適した革新が見られる試合でした。特に、選手たちが日々の練習成果を記録し、自らの成長を確認できるシステムを採用しているのは、時代に合った取り組みだと感じました。次の試合でも同様のプレースタイルが見られることを期待しています。
キーワード解説
- 選抜高校野球とは？高校野球の春の大会で、全国の強豪校が競い合うトーナメント形式の大会です。
- スクイズとは？ランナーが得点するために、バッターが投球をバントしてボールを地面に転がすプレーのことです。
- 荒谷監督とは？広島商の野球部監督で、選手の自己成長を促すために練習日誌の取り組みを始めた指導者です。
- 内野ゴロとは？バッターが打ったボールが内野に転がることを指し、時には得点を生む重要なプレーとなります。
- 四死球とは？投手が打者に対して与える四つの球、すなわちボール（フォアボール）または死球（デッドボール）の合計のことを指します。
