彼は、自身が東海大学1年生の際に、大阪学院大高からの有望な左腕、江夏豊選手の登場を目の当たりにしたという
江夏氏の存在に触発される
上田氏は、大学のセレクションで江夏選手が登場した瞬間のことを振り返る「こいつが来たら、また私は補欠やないか」と不安を感じたという
上田氏にとって、江夏選手はかつての自身の2番手投手としての立場を脅かす存在でもあった
大学での成長と覚醒
上田氏は、田辺市立明洋中学校及び和歌山県立南部高校時代も2番手投手としての立場だったが、東海大学に入学すると、1年生で春のリーグ戦開幕投手に抜擢され、完投勝利を挙げるなど目覚ましい活躍を見せた彼の活躍の陰には、当時の4年生エースがほとんど投げなかったという背景があった
江夏氏のピッチングスタイル
上田氏は江夏選手のピッチングスタイルに強く感銘を受けたブルペンでの投球を見た際、「リズムのある、つま先をカーンと上げて、非常に大きなフォームで投げる」とその印象を語った
そのボールはまさに凄まじい力を秘めていたという
未来への期待と不安
江夏選手は試合後に上田氏に挨拶し、「プロにかからなかったら東海大学に来たい」と言ったことが記憶に残るこの発言に対して上田氏は内心「お前が来たらまた補欠やないか」と思いつつも、笑顔で「ドラフトにかからなかったら一緒にやろう」と社交辞令を述べたことを振り返った
この出来事は、将来のプロ生活に影響を与えるかもしれない大きな転機となった
また、江夏選手がプロ選手として超一流に成長することを考えれば、上田氏の不安は杞憂に終わったと言える
上田氏と江夏氏の出会いは、プロ野球選手としての道を歩む上で重要な出来事でした。江夏選手に対する衝撃や不安は、選手としての成長においても大きな意味を持ったことでしょう。彼らが他の選手と競い合う中で、どのように自分の道を切り拓いていったのか、今後も注目したいと思います。
ネットの反応
コメントにおいて、江夏投手と阪神の歴史、特に彼のプロ入りや名投手への道のりについて、多様な意見が寄せられています
多くのコメントが、当時のプロ野球界の序列について言及し、年齢優先の今とは異なり、年数がものを言う世界だったとしています
また、江夏選手の同級生である上田投手との格差や、江夏選手が大学に進学していた場合の可能性についても語られています
例えば、江夏選手が東海大学に進学していた場合、名投手としての地位を確立できたかについて様々な見解があり、一方で彼の成長に重要な役割を果たした林投手コーチとの出会いがなかったかもしれないという意見もあります
それにより、ファンたちは江夏選手が阪神に入団した運命についての議論が絶えません
また、1973年の阪神の成績や、その年に江夏と上田が共に20勝をあげたことがありながらも優勝できなかったことに驚きや疑問を持つファンも多く、当時の巨人に対するメンタル面の弱さを指摘するコメントも見られました
さらに、江夏選手と鈴木啓選手のドラフト経緯に関するエピソードもあり、ファンたちはそれを面白く感じながらも、阪神がかつて優勝を果たせなかったことに対する切ない思いや、歴史を振り返ることの面白さを語っています
ネットコメントを一部抜粋
いまはプロ野球は年齢優先だけど、当時は何年プロの飯を食っているかが序列だった。
江夏氏の高校のチームメイト3人も併せて東海大学進学が内定していたが、江夏氏のプロ入りでご破算になった。
江夏さんが名投手になったのは高卒2年目に林義一投手コーチと出会って担ぎ投げを矯正されたから。
江夏も「狸おやじに騙された」と語っていた。
チームの中に二人も20勝投手がいるなんて今では考えられないこと。
キーワード解説
- アンダースローとは？：投手がボールを下から投げる投球スタイルのことです。この投げ方は、通常よりもボールが打者に届く角度が低くなるため、打者にとっては打ちにくい球質になります。
- セレクションとは？：選手が特定のチームに所属するために行われる選考試験のことです。この試験では、選手の技術や能力が評価され、合格者がそのチームに加わることができます。
- ブルペンとは？：ベンチ裏にある投手の練習場のことです。試合中にリリーフ投手が投げる場としても利用され、投球フォームやコンディションを確認するための重要な場所です。
